"The Ballad of Lefty Brown" ブルーレイとDVDの発売予定

2018年2月13日にレフティ・ブラウンのDVDとブルーレイが発売予定。特典映像はどうなんだろう。日本のAmazonでもブルーレイ、DVDの両方とも取扱あります。

Ballad of Lefty Brown [Blu-ray] [Import]

このジャケット(の写真)をぺろっと裏返して特典映像があるのかどうか確認したいっ……!

"The Ballad of Lefty Brown" 公式サイト、US劇場公開とOST

だんだん"The Ballad of Lefty Brown" 関連のお知らせブログになってきた……(笑)。

公式サイトがありました!
http://leftybrownmovie.com/
(なぜかうまくリンク先に飛ばないのでURLだけ明記しておきます)

USでは12/15に公開されたんだけど、たったの2館……しかも1週間だけの上映みたいで、まじかってなりました。こ、これはちょっと日本での公開は望めそうにない……かな……。
ちなみに前述の2館はL.A.のLaemmle's NOHO 7とN.Y.のEast Village Cinema ですが、後者の映画館、これってもしやS2Ep17の冒頭でフィンチとリースが一緒に訪れた映画館では!? と一瞬色めき立ちましたがそれはCinema Villageだった。まぁそんな偶然はなかなかないし、そもそもCinema Villageは古い映画ばかりを選んで上映する名画座みたいところなので。でもちょっと残念(苦笑)。

公開日に合わせてOSTも配信開始されました。日本のAmazonでも買えます。
The Ballad of Lefty Brown (Original Motion Picture Soundtrack)

ということで、モンタナ州知事のジミー・ビアース、ジミー・ビアースをよろしくお願いいたします!


"The Ballad of Lefty Brown" US iTunes で配信開始

itunesus-theballad.jpeg


日本での公開と日本語字幕付きのDVDやブルーレイの発売を諦めてはいないですが、ウェスタンはなかなか難しい……かな……とも思うので英語字幕(CC)ありの配信はありがたいです。これを機にUSのアップルアカウント作っちゃいました。
ついでにiTunes USのコンテンツを冷やかしでいろいろ見てたらPOI S5のトップ画像に爆死した。

itunesus-pois5.jpeg

今まで見たことないようなフィンチの穏やかな表情とリース君の美形っぷりがすごい。


ちょっと今あれこれ忙しいのでレフティ・ブラウンは年末年始の楽しみに取っておく!


レフティ・ブラウンのバラード

TheBalladofLeftyBrown-poster.jpg


The Ballad of Lefty Brown (2017)


京都ヒストリカ国際映画祭にて鑑賞。正統派な西部劇であり謎解きの部分もあって、わたしは大変楽しみました。
お話はレフティと40年以上友人であるエディが馬泥棒に撃たれて殺されてしまい、犯人を探し出して復讐しようとするところから始まります。最初の15分ほどで、議員になったエディ・ジョンソン(ピーター・フォンダ!)と妻のラウラ(キャシー・ベイカー)がもうすぐモンタナからワシントンD.C.に引っ越すこと、それにともないずっと大切にしていた牧場をエディの友人のレフティ・ブラウン(ビル・プルマン)に譲ること、エディとラウラは仲が良いが、ラウラはレフティをあまり好きではないらしく、彼に全てを譲るのを快く思っていないこと、そのレフティは心優しい、悪く言えば弱腰の男でずっとエディの世話になっているような人物で、映画の冒頭でもバーで揉め事を起こし、喧嘩の相手を撃ち殺した男を撃つこともなければ絞首刑にする際、男の足元にある椅子を蹴り飛ばす勇気もない人間であること。そして牧場から馬を盗んだ泥棒を追っているさなかにエディが撃ち殺され、レフティが犯人を追おうとするも、旧友で今はモンタナ州知事のジミー・ビアース(ジム・カヴィーゼル)と彼の部下でかつては酒浸り、今は連邦保安官の同じく彼らの友人トム(トミー・フラナガン)が弔問に訪れ、州兵を差し向けて必ず犯人を捕らえると約束すること。これらがスピーディに描かれて、冒頭からぐっと話に引き込まれました。
わたしはこの映画は犯人を追跡するのがメインストーリーだと思っていたので、レフティが犯人を捕まえるのは無理だと思われていて、先に出発したレフティに追いついたトムが一緒に追跡するのではなく、レフティに対して追跡はやめて戻ろうって説得するからちょっとびっくりした。まぁよく言えば友人を危険にさらしたくない、悪く言えばレフティに犯人を見つけて撃ち殺す能力や勇気はない、と見られているのかと。
たぶんトムはレフティ自身が犯人の金髪の男とその仲間がいる小屋を見つけるとは思わなかっただろうし、人数はレフティたちのほうが劣勢なのにいきなり銃撃戦になったり、途中でレフティが見放せなくて拾った男の子、ジェレマイア(ディエゴ・ジョセフ)が若気の至りで過剰な英雄願望を抱くせいで撃ち合いに足を突っ込み、結果撃たれてしまったりと、なかなかに予想外な出来事が次々と起こるのはスリリングでした。
さらに犯人たちが潜伏している小屋に議員のクロウブリーが金を渡しにやって来たことで、実はエディ殺しには州知事で友人でもあるジミーが一枚噛んでいるのでは、というところからエディ殺しの真相を追うミステリ色も帯びてくるし、さらにジミーによってエディ殺しの濡れ衣を着せられたレフティは自分が無実であることをラウラや町の人々に証明する必要も出てきて。
ラストは今までは気弱で英雄では決してなかったレフティが旧友の敵をとるために、ラウラに代わって絞首刑となったジミーの足元にある椅子を蹴り飛ばし(以前のレフティにはできなかったことですね)、きっちりとケリをつけました。たぶんこのことでレフティは大きく成長したんだろうし、町を出て二度と戻ることはなくお尋ね者として生きていくのかなぁ、とも。彼の年齢が年齢だから、そう遠くないうちにどこかの縁もゆかりもない土地で死んでいくのは容易に想像できることから、悲しい終わり方でもありました。111分、バランスよい配分のお話だったと思います。

人物ごとの雑感を。
レフティ役ビル・プルマン。彼は「インディペンデンス・デイ」で有名だけど私は「あなたが寝てる間に…」(1995)が好きなんです。いつの間にやらこんな渋いおじいちゃんになってて驚きですが、「あなたが~」自体20年以上前の作品だから当然ですね。
役柄のせいか、笑顔がとってもいいです。私はレフティって今でいうADHDの気が多少はある人物かなぁと思いました。だからエディも友人というか、俺がこいつをみてあげないと、みたいな庇護者的な位置だったかもしれないし、ラウラがレフティに好感を抱けないのもそれが理由かなぁ、と。
よくよく考えればレフティ以外の3人はみな、州知事、議員、保安官と身分の高い地位についているのにレフティだけはなにも変わらないままの男なんですよね。だからといってその辺りを本人が気にしているというわけでもなく、なんというか、生き抜くのが厳しい時代のわりにはのほほんとした生き方をしている男で、頼りないと言えば頼りない。この映画は彼の成長物語なんだろうけれど、60歳過ぎてやっとか~、という面もなきにしもあらず。
トム役トミー・フラナガン。この映画で初めて知りましたが、なにこの人。なにこの人! すごく渋くてかっこよくないですか。帽子をかぶった姿で登場したから白髪が見えなくて、ジミーと同い年くらいかなって思ったら帽子取ると白髪の髪が現れてぐっと年齢が上がってエディと同じくらいに見えて、なんか不思議な人だった。
わたしがこの映画に不満があるとしたら、そのトムをもう少し深く描いてほしかったという点です。特に、馬泥棒の男の懐にクロウブリーから受け取った札束を見つけてジミーが黒幕なのかもしれないと分かると、レフティと撃たれて重傷のジェレマイアをそのまま小屋に置いて町に戻ってしまうのが、なんだかちょっと薄情な人に思えてしまって。トムは今すぐにでもジミーに真実を問いただしたくてそういう行動に出たんだろうと思うけれど、そのあともレフティのところに戻らず、保安官になる前に断酒したはずの酒に溺れてしまうのも残念というか、なぜそうなったのかもう少し詳しい心理描写がほしかった。
ジェレマイア役ディエゴ・ジョセフ。主役4人の平均年齢がかなり高いので、レフティが放っておけなくて一緒に連れていくことにしたジェレマイアというまだあどけなさが残る少年の存在と、レフティとジェレマイアのだんだん親密になっていく関係がこの映画にユーモアと未来を与えててよかったです。
そしてモンタナ州知事であるジミーのキャラクターはなかなか興味深かった。おそらくフロンティアが消滅するのと同時期に、アメリカ国内はどんどん近代化が進み、昔ながらの牧場と馬を所有する暮らし方を送り、悪人は捕まったら即絞首刑ではなく、民主主義や法律に則って人々が裁かれることが重んじられる世の中へと身を投じるのがこれからの時代だよっていうのをよく分かっていて、だからこそ以前は賑わいがあったのに今や人口は100人(? 1000人だったかな?)以下に減った自分の町を再び活性化しようと鉄道誘致に血道をあげるのも分からなくはない。
しかしエディの反対でもう少しでまとまるはずのその鉄道敷設の契約がうまくいかなかったことでエディが邪魔になり人を雇って彼を殺した、という人物。しかも偽の手紙をラウラに送り、エディ殺しをレフティになすりつけるという、どこまでも汚い男でもあり。多分ラウラもその手紙の真相が暴かれなければずっとジミーを信用してただろうし、トムとレフティも馬泥棒がいた小屋にクロウブリーがやってこなかったら、ジミーのしたことは表に出ないままだっただろうから非常に頭が回る人物でもある。
しかしラスト、執務室でレフティと対峙したジミーが、お互い銃を突き合わせながらも先に銃を片手で上げて撃つ意思を放棄した後、私を殺さなければ、法廷でお前の無実を主張しよう、そうすれば絞首刑は免れるぞ(という台詞だったかと)、と言うのですが。聞く耳を持たず銃をかまえたままでいるレフティにジミーは「いいか、よく聞け ("Listen to me, BOY,")」って明らかに人を、しかも年上のかつての友人だったレフティを見下す態度と言葉を口にしたことで、侮辱されたレフティはジミーを殴りつけて倒す結果に。
近代化を主張し、州知事としてそれを実行してきたであろうジミーなのに、皮肉にも彼は裁判にかけられることなくその場で即、昔ながらの絞首刑にされて人生を終えました。
気になったのはラウラの「18年前にあの場所(具体的な土地名が出てきたけど忘れました)で起こったことを知ってるのよ、その時私もそこにいたのだから」という台詞。それはなんのことだったんだろうか。トムの妻が誘拐されたことを指しているのか、ちょっと分かんなかったですが、ジミーは過去も州知事になるまでになんかいろいろ手を汚してるんだろうなってことをほのめかした台詞かな、と。

かつての仲間、レフティ、エディ、トム、ジミーの友情はこうしてバラバラになってしまったけれど、ジミーが道を違わずエディも殺されなかったら今も素敵な4人だったのかな。時代が彼らの行く道を分けたのだとしたら、この話は古き良き開拓史時代の終焉という側面もあるかなぁ、と。この話は1880年代後半のモンタナ州が舞台。フロンティアの消滅は1890年なのであながち間違ってはいない……かな……?


1回目の上映後にあった、来日した監督のトークショー
『レフティ・ブラウンのバラード』トークショー

こちらはサウス・バイ・サウス・ウエストでの上映後のQ&A
The Ballad of Lefty Brown SXSW 2017 Q&A

今まであちこちの映画祭で上映されてきましたが、USでは2017年12月15日公開予定。


ここからはカヴィーゼルにフォーカスを絞っての感想。
なんかもう、「大画面でものすごい美形を観てきました」という感想しか出てこない……語彙力の喪失……。
あの穏やか~でソフトな話し方とともにラウラのもとに弔問に訪れたモンタナ州知事なカヴィーゼルがヴィランだったことにはびっくりしましたが、だんだんと本当の正体を現していくのは彼の十八番ですね。序盤のラウラを見る優しいまなざしから一転、終盤のレフティに向かって無罪を主張してやるって言ってる時のかっと開いた目が全然違う。この人は怒ると瞳孔開くよね。
当時の服装がまたおしゃれで同時にちょっとかわいいというか、州知事なだけあってきちんとした三つ揃いのなかなか高価なスーツという素敵なお召し物な上、ズボンの丈短め、白いシャツの襟が丸襟の時もあったり。シャツの腕部分は生地が薄くて長さも幅もかなりゆったりしていて、さらにカフスの幅が太くて独特なスタイルでした。こういう格好今まで見たことないなぁって思ったらなんか頭爆発しそうになった。
そして特筆すべきはあの髪の色。以前よりぐっと白が多く混じって少し長めの髪をポマードで押さえて後ろに流しているのが大変に大変に素敵でした。後ろ髪は伸びるとちょろんとカールするのもいつものことですね。あの髪の色、ほんと独特だよね。年齢相応の白髪になってきたし、それに光が当たると言葉がないくらい美しくて美しくて、もうどうしてくれようかと。
そしてラスト、これから縛り首になるっていうのになにその表情! そこにライティングか自然光かは分かんないけど髪や目に絶妙に光が当たって、はー……もうため息しか出ない。こんなに彼が美しく撮れているのがフィルム撮影のおかげだと言うならコダック社万歳だ。株でもなんでもいいからぜひ貢がせてくれ。
とにかく眼福以外のなにものでもありませんでした。そして大画面で見れたことで、あーわたしは彼の新しい作品に飢えてたんだなーとしみじみ思いました。完成した作品の中に彼の姿を見るのは本当にひっさしぶりですもんね。
ちなみにカヴィーゼルの役名はJimmy Bierce (ジミー・ビアース) なんですが、当初のクレジットではJames Reece (ジェームズ・リース) でした。スペルこそ違うけどさすがにそれはアレだよねってことだったのかどうかは分からないですが、途中で変更されました。いくらなんでもその苗字は心臓に悪すぎる。




過去にフランス映画祭横浜に数回行ったことがある経験からして、たとえ映画祭で上映され、作品が好評でもその後日本公開やDVD化もされないままその作品を二度と見ることができないのはザラっていうのは身をもって経験済みでしたので、今回そうとう悩みましたが思い切って観に行きました。
行く前は、苦手なジャンルの西部劇だしカヴィーゼルの出番が合計10分もなかったらどうしよう(クレジットは3番目なのでさすがにそれはないだろうけれど)って不安でしたが、ふたを開ければそんな不安はすぐに吹っ飛びました。本当に楽しめるお話で、わざわざ足を運んだ甲斐がありました。この映画を大きなスクリーンで観ることができて本当に良かった!


おまけ
コダックフィルムで撮影された映画一覧!
https://www.kodak.com/JP/ja/motion/customers/productions/default.htm


"The Ballad of Lefty Brown" 日本で上映 (追記あり)

"The Ballad of Lefty Brown"、アメリカを中心にあちこちの映画祭で上映されているのは知っていたけれど、とても日本に来るとは思えないし劇場公開もされないだろうし下手したら日本でDVDさえ出ないだろうなって思ってたらまさかの京都ヒストリカ国際映画祭で上映が決まってました。

邦題:「レフティ・ブラウンのバラード」
スケジュール:10/31(火) 14:30~、11/5(日) 17:30~ の2回
10/31のほうはなんと監督が登壇、トークあり。これは非常に貴重な機会。

チケットは明日10/7 10:00発売。……京都、日帰りで行っちゃう? って今真剣に悩んでるんですけど……?

京都ヒストリカ国際映画祭


【追記】
トレイラーが出ました
Trailer for The Ballad of Lefty Brown.