the Bourne Supremacy

The Bourne Supremacy (2004)

2004年の映画を2017年の今見ると、ボーン役マット・デイモンもキリル役カール・アーバンもわっかーい!ってなりますね(にこにこ)。でもマットをこの役にあててくれてほんとありがとう!って毎回見るたびに感謝したくなる。もう数え切れないくらい何度も繰り返しばかみたいに見ている映画でもあります。好き。

劇中での重要な台詞は以下の4つだと思うので、それを抜粋してみようかと。

MARIE : Because sooner or later, you remember something good.
BOURNE : I do remember something good. All the time.
過去の記憶が未だ曖昧で悪い記憶が悪夢となって繰り返し見るボーンを励ますように「きっといつかいいことも思い出すわ」と言ったマリーに「いい思い出は覚えてる。いつも」と返すボーン。彼にとってのいい思い出=マリーとのこと、なんですよね。記憶がないボーンが生きるあやふやな世界と自分を繋いでいてくれるのはマリーだけ。だからこそ、トレッドストーンに追われていると思ったボーンが、
"We don't have a choice." (選択肢なんてない)
と言ったことに対して
"Yes, you do." (いいえ、あるわ)
と断言したマリー。しかしそれが最期の言葉となったマリーが死んだことでボーンは生き方や考え方を変えたと思うし、アボットに対しても
"She wouldn't want me to."
マリーがいやがるから殺さない
と言ってボーンが殺すのではなく、録音した会話が入ったレコーダーと銃を机の上に置き、アボットに自首か自殺、どちらにするか自分で決めろと部屋を出て行く。
そして非公式で最初の任務となったロシアの政治家、ネスキーとたまたまそこに居合わせた彼の妻を暗殺したことを思い出したボーンは、ロシアへと赴き、事件以降孤児となったネスキーの娘の元を訪れ、
"When what you love gets taken from you, you wanna know the truth. "
愛する人を奪われたら、真実を知りたくなる
と話す。

"There's no place it won't catch up to you. It's how every story ends. It's what you are, Jason, a killer. You always will be."
アボットから「どこにいても追われるんだ。過去は変えられない。お前はこの先もずっと暗殺者だ」と言われたけれど、ボーンは続く「アルティメイタム」でやっと記憶を取り戻し、それでも殺人という罪を背負ったうえで自分の意志で正しい方へと生きてこうとするラストだったので、彼は愛する人を失っても、その先どこで何をしていようとも必ず希望がある人生を送ってると信じてる。だからこそ余分な続編は作らないでほしかったな~!って思ってます。

はー、ほんとこの映画は好きすぎる。モスクワでのカーチェイスのシーンは最高だし、アクションと撮影方法がこれ以降に生まれた作品に多大な影響を与えたことは007なんかを見ればよく分かるよね。POIも間違いなく影響を受けているし、私は最初の頃はジョン・リースはボーンにとてもよく似てるなぁと思いながら見てたくらいなので。
それほどにアクション映画のターニングポイントになった作品だし、これを映画館で観れたことは本当に幸せだったと今も思う。そしてやっぱりジェイソン・ボーンという人物の描写と解釈が素晴らしい。これに尽きる。だから何度見ても新鮮で心に響いてくる。もう本当に本当に大好きだ。

ど、どうなんだろう……?

私はとてもとてもマット・デイモンが好きでこのブログでも彼への愛をよく語っているんですが。
昨日(4/14)公開のこの映画は果たしてどうなんだろう……?なんか設定からしてトンデモ映画な予感大なんですが。

グレートウォール

監督はチャン・イーモウだし脚本家のひとりはエドワード・ズウィックだし。私は彼の「戦火の勇気」、「ラストサムライ」、「ディファイアンス」あたりは好きなので。しかもこれアンディ・ラウ出てるしね。興味は少しだけあるような。しかし映画館へ観に行くつもりは……さすがにないなぁ(笑)、多分。

それでも「多分」と書いて逃げ道を残しておくずるい私。



インターステラー

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Interstellar (2014)


いちばんびっくりしたのはマット・デイモンが出てたことでした。ファンのくせに完全にノーマークだった……なんでスルーしてたんだろう。「オデッセイ」の時に、ジェシカ・チャステインとマットがまた宇宙モノで共演してるっていうのは聞いていたけれど、この作品のことだったんだ。

お話はとても難しかったので私たぶん半分も理解できてない。しかしゴリゴリに理系な内容で押し進めてきたのに終盤は愛が解決の糸口ってオチには、えぇ!?ってなりました。そ、それでいいのかな?とも思いつつ、監督が「これでいい!」ときっぱりと言い切った感がありました。力技。
まぁフィクション(映画)って多かれ少なかれそういう面がありますが、クリストファー・ノーランは夢や想像、つまり現実では絶対ありえないことを、見てる側の疑問を吹っ飛ばすくらいの壮大なスケールの作品でもって断言してくれるというか。もちろん興行的に成功しているからこそ次々と作品を生み出すことができるのではあるけれど、自分の描きたい作品を巨額の予算とお気に入りのキャストで作れるって最高に高次元な夢の実現ですよねぇ。ある意味うらやましいわ。

マシュー・マコノヒー演じるクーパーが、娘のマーフとの約束を果たしたから再び宇宙へと飛び立つラストは考えさせられました。クーパーの二度目の宇宙飛行は間違いなく片道切符だろうし、彼をもう一度旅立たせようと思った動機はやはり愛で、遠い惑星にひとり残され、信号を送りながら次に来る人間の到着を待っているアメリア(アン・ハサウェイ)を救うためなんですよね。
このお話は、どんなに複雑な方程式を解けても精密なプログラムが組まれても、人間の感情が最終的な決定権を持っているということを言いたかったのかな、と思いました。

音楽が美しかったです。こちらもノーラン作品の常連、ハンス・ジマー。なんだか久しぶりに「インセプション」が見たくなりました。


Happy Birthday, my dearest actors!!

今日はベン・ウィショーの誕生日だ!おめでとう36歳!私が好きになった唯一の年下俳優だよ。

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うぃしょくんはきっとおじいちゃんになっても舞台に立っていると思うので、いつかまた必ず彼の舞台を見に行けると信じてる。

ついでに(ついでですみません)他の愛する俳優たちも祝いますよ!私の好きな俳優はなぜか9、10月生まれが多いな!
もう過ぎちゃったけれど、
9月7日 マイケル・エマーソン!御年62歳は年齢詐欺だ。先月末はL.A.で舞台に出てたのもあって、彼の劇も一度見てみたいのです!

9月26日 ジム・カヴィーゼル!えーと何歳?って調べたら48歳!立て続けに何本か新作の撮影に入って忙しそうです。日本で公開されますよーに、されなくてもDVD化してくれますよーに!

10月8日 マット・デイモン!46歳。この人の作品はほぼ100%日本で公開されるので何にも心配ない(笑)。いい歳の重ね方してます!

そしてこれからお誕生日を迎えるのは

10月20日 ヴィゴ・モーテンセン!58歳になります。この人も相変わらず年齢不詳だな~。なんか数年前から折り返して若返ってるんじゃないかと思うくらい。「キャプテン・ファンタスティック」、楽しみだなー!

明日はケーキでも買ってきて勝手に彼らの誕生日をお祝いしちゃおうかな~。素敵な俳優さんと彼らの作品に感謝、そして今後のさらなる活躍を心から祈っております。

ジェイソン・ボーン

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Jason Bourne (2016)


私はボーンシリーズが本当に大好きで心から愛していて、3部作ラストはこれ以上ない完璧なエンディングだと思っているので、続編はそれを越えないとたぶんだめだろうなと分かって観に行ったので、こういう感想になるのはある程度予想はしてました。ですのでとても辛口の内容です。

登場人物の誰にも共感できなかった。これがいちばん痛い。
今回のボーンは、父親が実はCIA職員で、トレッドストーン計画を精査するにあたってそのプログラムに息子が参加しようとしていたから計画自体を止めようとしてテロに見せかけ殺された、というのがあらすじなんだけど、まずこの設定がだめで。3部作でボーンの過去、しかも記憶喪失で失われてしまった自分自身をいかにして思い出すか、自分は誰なのかを丁寧に描いてくれたのが、この作品で今まで何も匂わされることのなかった彼の違う側面、しかも父親というものすごい身内を突然出してくるのは、ちょっとなぁ…。ボーンは誰かから無理やり計画に参加させられジェイソン・ボーンになったのだと思いきや、実は自身の愛国心からトレッドストーンに志願したというのが3部作の最後に明かされた驚愕の真実だったので、父親もCIA職員でボーンにはもともとそういう下地があっての志願だったとなると意味合いが変わってしまって残念。
しっかし「愛国心」とか「国のために」ってこじらせると面倒ですね。採用する方も「国が君を必要としてるんだ」とかすんごい大げさに言って煽って来るしねぇ。

で、その父親を殺したのが今回ボーンを執拗に狙う殺し屋(ヴァンサン・カッセル)で、ボーンがブラックブライアー計画を暴露したせいで、2年投獄されて拷問も受けてきたというバックグラウンドがあって、そのせいでCIA長官デューイの下で指示を受けるも、途中から自分勝手に行動しちゃう奴なんですね。もうこいつもほんとダメで。「アイデンティティー」のプロフェッサー、「スプレマシー」のキリル、「アルティメイタム」のパズといった、なにかしら一理ある殺し屋とは全然比較にもならないしょうもないやつで、見ててこいつの行動にいちいち腹が立って腹が立って。ボーンは無用の殺人はずっと避けてきたしどうしてもとどめを刺さざるを得ない相手しか殺してこなかったのに、そしてそれが彼の信条だったのに、こいつは私怨のみで、しかも関係ない人間や一緒にボーンを追ってる仲間さえも殺しちゃっててほんとてめーはダメだ!ボーン・シリーズを貫いている大事な部分をこいつひとりで壊しちゃってるのです。

ボーンは今回冒頭のボクシングシーンで上半身が裸になった時、背中の上の方、左肩近くに銃創があるのが分かるんだけど、これは「スプレマシー」でロシアの川沿いを歩いていた時に後ろからキリルに撃たれた跡ですね。こういう細かいところは嬉しかった。そうだなー、今回も劇中での季節は冬だったから、ボーンにはあの黒いチェスターコートの裾をはためかせながら街や雑踏の中を思いっきり駆け抜けて軽やかなアクションをしてほしかった。
実は今回アクションも物足りなくて。ボーンは追われていたはずがいつの間にか敵の懐の奥深くに飛び込んであっという間に倒して逃げおおせるのがクールでそれが持ち味なのに今回はそれがなくてね。それに彼は武器が手元になくても強いのだから、そういうのも見たかった。なにせナイフ持った相手に丸めた雑誌で対抗して戦うくらいですから。「スプレマシー」のあのシーンが好きで好きで。ああいう機転を見たかった。
そういう意味ではキレのある行動やアクションは少なかったね…。ロンドンでボーンを追うA班、B班はヴァンサン演じる暗殺者じゃなくてボーンが自らあのキレる頭脳と状況に応じて立てるスピーディな戦略で倒してほしかった(そして決して彼らを殺しはしない)。3部作で見られた、スカッとしたり、おぉ!と驚く手腕が今回はなくてね。焼き直しなアクションが多かった。

ニッキーが登場した意味も分からない。CIAからデータをハックするのが彼女でないといけない理由がないし、彼女がボーンと逃げたのに殺されてしまったのは、「アルティメイタム」内のタンジールで描かれたあんなに必死でスリリングな逃亡劇を無にしてしまったうえ、ボーンとバイクにタンデムして逃げても最後はビルの上から狙撃者に撃たれてニッキーは死んでボーンは生き残るって、これまるっきり「スプレマシー」でのボーンとマリーをなぞってるでしょ。マリーはボーンにとってオンリーワンの女性であってほしいから、この描写がなぁ…。同じこと繰り返してほしくないし、ボーンが女性とどうこうなるのは私は求めてないの。ジェイソン・ボーンはストイックな男であってほしい。ニッキーにはニッキーの役割がちゃんとあって、それは既に「アルティメイタム」できっちり果たしてくれたわけです。だから彼女の再登場と死は完全に蛇足。

CIAの新人職員ヘザー・リー。これは間違いなく、今回は出演のなかったパメラ・ランディ長官ことジョアン・アレンの代わりですね。そして演じるアリシア・ヴィキャンデルは今一番勢いがある女優。おそらくその影響を受けて、この映画での彼女の出番や役割も大きいものになるよう書き換えられたと思わざるを得ない描き方でした。だってさ、「アイデンティティー」ではトレッドストーン計画の責任者コンクリン、「スプレマシー」ではトレッドストーンを引き継いだアボット長官と部下のダニーが殺され、「アルティメイタム」ではブラックブライアー計画の責任者ノア・ヴォーゼンとそもそもの計画を企てたハーシュ博士が逮捕という結果になっているのに、ラスベガスのホテルでCIA長官(長官ですよ!?自分のいちばん上の上司ですよ!?)を撃ったまだ新人のリーが無罪放免で何もおとがめなしって、それはどうあっても納得いかない。しかも彼女が長官を撃った銃をボーンが受け取ったってことは、彼が殺ったことになるよね?そうするとまたボーンは追われるの?もういい加減彼のことは放っておいてあげなよ。そっとしておいてあげようよ…。
むしろラストでボーンに会ったあとリーは何者かに暗殺されて道路に倒れて誰にも知られないまま無残に死ぬ、でも良かったくらいなのに(あ、それはコンクリンの最期か)。あの終わり方はいかにもまだ続編作れますよ、で卑怯だ。

ボーンも、リーからCIAに戻ってきて、と言われてもきっぱり断ってほしかったなぁ。だってボーンは「アルティメイタム」で"I can't."ってはっきりと断言した男。私はボーンの人生は孤独で孤高だけど、不幸ではないと思っています。だから彼は「アルティメイタム」のラストでイースト・リバーの水中を泳いで姿を消していった後、どんな道を選んだかは分からない。でも彼は彼なりに、自分がいちばんいいと思う、納得ができる生き方を選んでいると思うのですよ。そういう生き方しかできない人間でもあるし。それは今回冒頭で描かれた、賭けボクシングのようなことに身を投じていたり、もしかしたら元CIAや暗殺の腕を買われたり生かしたりして何かしら裏の仕事を請け負って、生きていけるだけの金と住むところがあればいい、みたいな人生を送っている/いたかもしれない。それでも私はそういう彼が不幸だとは思わない。なぜならジェイソン・ボーンはもう自分の本心に背を向けることは決してないし、どんな理由があろうとできないことにははっきりと”I can't.”と言った人間なのだから。