グッド・ワイフ シーズン1

The Good Wife Season 1 (2009-2010)

字幕で鑑賞。製作総指揮はリドリー&トニー・スコット兄弟。打ち切られることなくシーズン7まで続いて円満に終わった上に、現在はこのドラマのスピンオフ、"The Good Fight"まで誕生しているくらいだから人気があったドラマかと思われますが。うーん、私にはそんなに魅力的ではなかった。続きは見ることはきっとないかな……。
多分主役3人、ピーター(クリス・ノース)、アリシア(ジュリアナ・マクグリーズ)、ウィル(ジョシュ・チャールズ)の三角関係に共感もできなければまったく興味も湧かなかったのが原因だと思います。カリンダとバートン刑事の恋愛関係の行方は気になるんだけど。
このドラマの何が辛いって、ピーターとアリシアの子供たちがティーンエイジャーという微妙な年ごろな時期に父親のゴタゴタ、しかも不倫というセクシャルな側面がいやでもクローズアップされる騒動に巻き込まれて色々辛い思いをしていることに心が痛むのです。
特にEp22での、監視装置を付けられて自宅から一歩も出てはいけないという条件で保釈されたのに、妻との言い争いで納得いかず衝動的に家を飛び出してしまった父親のピーターが再逮捕されないように、息子のザックと娘のグレースで親をかばうエピはもう辛すぎた。夫婦の勝手な事情で子供たちにそんな思いさせるなよって腹が立った。

まぁそれを除いても、弁護士もの、かつサイドストーリーで事務所のゴタゴタ(法律事務所が財政危機に陥っている)が描かれたり、もちろん法廷のシーンも多いのですが、こういうドラマでは登場人物の弁護士が犯罪に巻き込まれたり誘拐されたり、事件現場や法廷で突如銃撃戦が起こったり、街中で犯人を追ったり逃走劇を繰り広げることはない(笑)ので、つまりわたしはやっぱりクライム・サスペンスが好きなんだなと改めて思った次第。「SUITS」もS2の中盤で視聴が止まっているのも多分これが原因だと思う。ビジネス英語の勉強にはかなりなるんだけど。


いくつか印象に残ったエピを。
Ep12で出てきたオキシコドン。「ブラックリスト」のS2でもレスラー捜査官が中毒に陥っていた鎮痛剤ですね。しかしそんなに大勢の中毒者が続出するならもうこんな薬は処方禁止にしてしまえばいいのでは……本当に必要な人の元にだけ届くようにしろよ……。
Ep14の時間制限がある話やEp17の病院内のひと部屋を臨時の法廷にして戦うのは非常に面白かったし、Ep18の陪審員主観の話も興味深かった。

登場人物。前述通り、ピーター、アリシア、ウィルはあまり関心がなく。ピーター役のクリス・ノースはSatC以来お久しぶりです。
ケアリーがいつも眠そうな目をしてるのが何かに似てるなってずっと思ってたのですが、あれだ、レオ=レオニの絵本に出てくるフレデリックにめっちゃ似てませんか?
イーライ・ゴールド役アラン・カミング。穏やかな態度と表情とは裏腹にかなりやり手のコンサルタント。彼はなかなか見応えがあった。
PCにめっちゃ疎いタシオニ弁護士は登場するとこっちもちょっと力が抜けてふふっと笑ってしまう可愛らしい女性。演じるのはキャリー・プレストン。
そして私がいちばん好きなのはカリンダ(アーチー・パンジャビ)。最初私はカリンダはパラリーガルだと思ってたら、どうやら彼女は私立探偵みたいなポジションで。もちろん法律にも詳しいんだけど、かつて検事局にいてピーターのもとで働いていた経歴もあり、人脈もあれば法的に弁護士ができないことを彼女ならできるっていう部分が非常に大きくて、アリシアたちが法廷で勝てたり裁判の相手に優位に立てるのにかなり貢献しているのは間違いないと思う。
いつもクールで性的指向もちょっと謎で、それゆえ彼女の本音はあまり見えてはこないのだけれど、唯一バートン刑事の前ではいつもとちょっと違う素直なカリンダが見られて好きです。
そのバートン刑事、すっごく男前でちょっとイタリア系かなって思う濃いめのハンサムなんだけど、なんと演じるのはジェームズ・カーピネロなんですね! びっくりしました。この人こんなにかっこいいんだ!って新たな面を見せてもらいました。


プロデューサーのひとりにアマンダ・シーゲルがいるせいか、POIのキャストがちょいちょい出て来てちょっと面白かった。デヴィッド・ヴァルシン(POIでの役名:スカーフェイス)、ペイジ・タルコ(ゾーイ・モーガン)、エイミー・アッカー(ルート/サマンサ・グローヴス)、そして前述のジェームズ・カーピネロ(ジョーイ・ダーバン)、キャリー・プレストン(グレース・ヘンドリクス)などなど。

ハップとレナード ~危険な2人~ シーズン1

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Hap and Leonard  Season 1 (2016)


全6話。80年代のテキサス州が舞台のお話で、ジャンルはクライムサスペンス……かな? 冒頭でハップとレナードが入ったスーパーのBGMにTears for Fears の"Everybody Wants To Rule The World"(名曲!)が流れたので、80'sヒットソングがガンガンかかるかと思いきや全編通して60年代オールディーズがフィーチャーされたドラマでした。

ハップが元妻トルーディから金儲けの話を持ち掛けられて、レナードも一緒にいざ一攫千金と思いきや彼女は他の仲間も引き連れてきて、計6人で川に沈んだ金を引き上げるんだけど、やっぱりというか案の定というかトルーディはその仲間と一緒に元夫のハップを裏切り。しかも予定よりも手にできた金はかなり少なくて。で、彼らの強奪とは別に町では警官殺しが発生して、そのせいで普段より警察の目があちこちにあって道路では検問も実施されるのですが、その警官殺しの犯人、ソルジャーとエンジェルのカップルが実はトルーディたちと契約したヤクの取引相手ってことが分かり。それが全6話中4話目の後半で、そこからやっと面白くなったという感じ。そこまでが長かった……!

バイブルベルトに入ってる保守的なテキサス州(60年代のシーンでミンストレル・ショーが出てきたのにはほんとびっくりしたよ……)でアフリカ系でゲイのレナードとずっと一緒にいるストレートの白人ハップの関係ってそうとう奇妙で、彼らの基礎になるものっていったい何だろう?と思ってたのです。ハップにとってはレナードと一緒にいるのはリスクが高いし、日雇労働のような仕事で食いつないでいるのなら、他の州や地域に移動してもよさそうなんだけど、自分の生まれた州から出たことないアメリカ人も多いって聞くし、差別は受けるけどそこまで思い切ったことはしない、できないという感じなのかなぁと思っていたのですが、その奇妙なコンビの始まりは最終話でようやく明かされました。子供の頃、酔った白人男性が起こした交通事故でふたりはそれぞれの父親を亡くしていたんですね。どちらの家庭もそれぞれ片親だったみたいで、唯一の身寄りを失ったふたりはその年齢の頃からずっと支えあって生きてきたみたいで。切ない。
ラストは金に関わったメンバーの中で生き残ったのはハップとレナードだけだったので、何が起こったのか真相は彼らの胸の内だけに収まり、金自体も無事手に入ってなんとかハッピーエンド。しかし亡くなったレナードのおじさんの家の地下には白骨化した死体が……!というまことにクリフハンガーな終わり方でした。


このドラマ、お目当てはソルジャー役ジミ・シンプソンだったので、サイコ野郎な殺人鬼はたいへん満足しました。罪の重い警官殺しを平然とやっちゃうあたり、恋人のエンジェルもソルジャーもおそらくヤクの常用者かと。彼のハッカー以外の役(笑)を見たかったってのもありますが、全編出ずっぱりで見てて楽しかった。最近わたしの中でジミ・シンプソンが熱いぜ。
彼は普通の役どころは多分あんまり似合わないように思う~。通常からちょっと逸脱した、でも飄々とした態度のなに考えてるか分かんない人を舐めた役。それでいて顔は甘めで年上から可愛がられそうな男。彼、30代後半くらいかなと思ってたので1975年生まれと知ってびっくり。ちょいベビーフェイスですね。早く「ウエストワールド」見なきゃ。



キッチュな柄のシャツもよく似合う41歳(「キッチュ」ってもう死語やな……)


ちなみに2話目に出てきたカウボーイハットをかぶる聖書売りのおじさん、プレスコット・ジョーンズ。演じるのはジェイ・ポッターという名の俳優さんですが、この人がまたブレット・カレンに瓜二つかってくらい激似で、imdb見るまでぜったいブレットだと疑わなかった私。


ダウントン・アビー シーズン6 (Final Season)

Downton Abbey Season 6 (2016)

大団円のグランド・フィナーレでした。そして最終話はお約束のクリスマススペシャルなので、お屋敷には恒例の大きなクリスマスツリーが飾られ、闇夜に浮かび上がる雪の積もるダウントン・アビーのなんと美しいことか。
すべての問題が解決し、誰も死ぬことのなかったファイナル・シーズン。こういうお話はいつまでも続けられることもできるし、いつやめてもいいストーリーかなと思うので、S6で終了でも私は特に不平不満なく満足でした。いいドラマだったね。

そして意外や意外、印象に残った人物はと問われたらトーマス・バロウなんだよねー!S1のトーマスはオブライエンさんと組んでさんざん色々なことをやってましたし、グランサム卿と親しいベイツさんを目の敵にしていたのですが、いまや改心してすっかりいい人に。おそらくパーキンソン病を発症したであろうカーソンさんの後を継ぐことになったのは、なんとトーマス!というくだりには非常に驚きましたが、カーソンさんにせっつかれ就職活動をして、新しい屋敷で働きはじめたトーマスはしかし暇すぎてやりがいを感じられることがなく、ダウントンを懐かしく思っているようで。
まぁカーソンさんから見たら自分の後釜がトーマスって絶対気に入らないだろうなとは思うけれど、でもでもトーマスは自分の性的傾向が理由でずっと悩んで自分に自信が持てない人物なので、せめてダウントンで生き甲斐と居場所を見つけてくれれば、と思う。それに伯爵の提案でトーマスが後を継ぐことに決まった時「私が彼を育てたんですから」という言葉はちょっと心打たれました。
メアリーの息子ジョージはトーマスによくなついてたし、トーマスって子供と遊ぶの上手だよねー!お屋敷のこともよく知ってるし、なんだよ実はものすごく適任な人物じゃん。
ずっと先の未来に、カーソンとメアリーの関係がそうであったようにトーマスもまたジョージ坊ちゃまの成長を見守りながらずっとダウントンにいてお屋敷とともに年老いていくんでしょう……?やばい、想像しただけで泣けてくる……。


良質なドラマを最後まできっちり放映してくれたNHKさんありがとう!そして吹替のうまさには本当に楽しませてもらいました。声優のみなさんありがとう!
全6シーズンあったドラマ。でもやっぱりいちばん印象に残った台詞はあれですね。バイオレットおばあさまの「しゅ、週末って何?」でした!




シャーロック シーズン4

Sherlock Season 4 (2017)

Ep03のラストシーンを見たら、このドラマはもうこれが最後でいいかなって。
あとEp03は森博嗣の「すべてがFになる」だなぁと思った。日間賀島~。

……うーん、原作があって、それはとても有名な「シャーロック・ホームズ」で、そして私はまったく原作に詳しくないしあれこれ細かい点を突っ込むことなどできないのであくまでドラマの感想だけど。
……あのね、メアリー、出しゃばりすぎじゃないですか?死んでなおDVDや幻影として出てくるし、Ep02では死んだ彼女がジョンにあれこれあれこれ話しかけてくるのがもううるさくてうるさくて我慢ならん!てなって、最後のほうはゲンナリでした……。あれがなければもう少し好意的に見ることができたと思うのですが。
彼らの周りには友人だったり仕事仲間だったり色んな関係のひとたちがいるんだけれど、シャロとジョンのいちばん近い距離にいる人物が、見ているこちらの共感を得られない人物なのがもう苦しくて苦しくて。違う、そうじゃない、あなたじゃないの!と言いたくなってしまうのです。
ふたりが立ち直る過程がメアリーによって、というのもダメで。今までシャーロックはジョンに依存気味な傾向だなぁと思いながら見てたけど、Ep02見たらジョンもじゃん、共依存じゃん!って。わたしは自立した大人の男が好きです。そのせいもあって、ハドソン夫人のかっこよさが際立ちました。男前じゃー!
ジョンも妻を亡くして悲しみにくれているのは分かるけど、育児に向き合わずロージーのお世話を他人に任せてしまってるのでなんだよ男はいい身分だよなぁと正直思いました。

んんー、きっと私だけじゃないと思うけれど、S1、2の時のような、事件が起こってシャーロックとジョンのふたりで解決をする。レストレード、ハドソン夫人、マイクロフト、モリー、アンダーソンといった人たちが彼らを取り囲み、その人たちと関係を築き上げ、それが様々なかたちに変化していく、そういうドラマじゃダメなのかな?私の頭が悪いからだんだん話が難しく複雑になっちゃって、以前のような展開を求めちゃうのかな?

それにしてもS4は画像の美しさが非常に際立っていました。特にEp02における青色は素晴らしく美しかった。
あと、ふたりが会話をしながら夜通し街を歩くっていうのが個人的に大好きなシチュエーションなので(「ビフォア・サンライズ」(1994)は最高ですね)、シャーロックとフェイスのふたりが夜~夜明けのロンドンを歩き回るシーンが大好き。

個人的にはEp02に出てきた台詞、
"Your life is not your own. "
きみの命はきみのものではない
は他のドラマの別の登場人物のことを思い出して胸にずっしり来ました。色んな意味で。

派手に爆破された221bはもとどおりに修復され、またこの部屋を依頼人が訪れては事件を解決していく様子が描かれたけど、引っ越したりシャロとジョンの関係が解消されるのではなく、ふたりの関係はあの爆破でいったんリセットされて、再び同じ場所で一緒にやり直すことを意味していたと思うな。

モリアーティの吹替はなんとマーベル映画のコールソン役でおなじみ、村治学さんでした。言われてようやく気付いた次第。全っ然違うね!さすがプロのお仕事です……感嘆。

ハウス・オブ・カード シーズン2

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House of Cards Season2 (2014)


ほんの出来心で無料で配信されている1話目だけ見たらば。
いきなりゾーイ・バーンズが地下鉄の線路に突き落とされて殺されたのには本当にびっくりで、いったい続きはどうなるのかと気になって仕方なくて、結局一気に見てしまいました。13話なのであっという間でした。
しかしゾーイが殺されるとは思わなかったので何度も言いますがあのシーンは心臓飛び出るくらいびっくりしたし、これでフランクは2人殺したのかよ……!と思うとすげー怖い。こんなやつが大統領でいいのかよって。これほんと政治ドラマという名のホラーだよ。
で、私はゾーイが殺されたことで仕事仲間であり恋人だったルーカスとその同僚ジャニーン、そして首になった元上司ハマーシュミットの三人でフランクを調査して追い詰めていくのかなと思ったんだけど、ルーカスはFBIに捕まっちゃうしハマーシュミットは直接フランクと会って記事を見せたけど、逆に脅しに屈してしまったのかな……そのあと出てこなかったので。ちょっとここは残念に思った。また出てくると嬉しんだけど。

それにしてもフランクとクレアの夫婦、見応えはあるけど彼らのやっていることにとても同情はできないし応援する気にもなれない。アダムやメーガンの件については自分たちの有利になるよう先に発言して後から当事者にごめんって謝ってもそんなの言ったもん勝ちなわけで、あとからしれっと謝罪するスタイルはつくづくずるいよなと思う。
私はこのドラマはフランクが大統領の座に就くまでの過程を丁寧に描くのかなと思っていたので、S2のラストでもう就任したことには驚きましたが、トップに上り詰めたなら今度はそこから転落していく姿を見たいよねぇ。誰が足を引っ張るのか。誰が真実を暴くのか。誰がフランクの犠牲になるのか。
フランクのあの癖、木製のものを2回ノックして幸運を祈るあの仕草、いつかどこかで決定的な表現として使われるような気がするんだよね。

このドラマで私は誰が好きかといえば実はダグ・スタンパーだったりする。彼は根が優いんでしょうね。かくまっているレイチェルに恋心を抱くようになってしまい自分でもどうしていいか分からなくて揺れるのが見ててたまらない~。断酒して10年以上ですが、頑張れって応援したくなるし、立ち直らせてくれたフランクに恩があっての忠実な部下ではありますが、いやしかしこの先どうなるのかな~。ダグがもし裏切ったり見切ったり寝返ったらフランクはけっこうダメージ大きそうじゃない?
アル中だった頃のダグのエピソードを見たいなと思うほどに(もちろん演じるのはマイケル・ケリーで!)、ダグラス・スタンパーが好きです。


他に気になったこと。ルーカスがコンタクトを取ったハッカー役にジミ・シンプソン。すっごくびっくりした!でもこの人「ホワイトハウス・ダウン」(2013)でもハッカー役だったしPOIではSNSのCEOだったし、なんていうかこの人はIT系に合う顔なんだろうか?
このドラマ他にもPOIに出てきた人いっぱい出てくるよね?S1ではスノウ捜査官役マイケル・ケリーとハーシュ役ボリス・マクガイバーが出てたけど、続くS2では前述のジミ・シンプソンだけでなくアリシア・コーウィン役エリザベス・マーベルも。