ラ・ラ・ランド



La La Land (2016)

夢見る若い男女のおとぎ話。そして舞台はハリウッド(「『ラ・ラ・ランド』はハリウッドを指している」)。古き良き50年代を懐かしむ映画でもありました。これ、間違いなくアカデミー会員に受けそうなのと(レイティングもGだしねー)、2012年の第84回アカデミー賞作品賞の「アーティスト」(2011)に非常に似たものを感じました。ミュージカル映画だし、昔のいろんな映画にオマージュを捧げているシーン、私が知らないだけできっといっぱいあると思う。ポスターにもなったあのシーン、最初にセバスチャンが電灯の周りをくるりと回るのは、まんま「雨に唄えば」のワンシーンだもんなぁ。
ラストはミア(エマ・ストーン)とセバスチャン(ライアン・ゴズリング)の恋は成就しなかったけれど、お互いの夢だったミアの女優とセバスチャンのジャズの店を持つことは叶ったんですよね。パーフェクトな結末ではないけれど、でもこれくらいがほどよくていいな、なんて思いました。それに「もしふたりの恋が続いたら」の世界はラストでミアがセバスチャンの演奏を聴いている間に空想として描かれたしね。ちゃんと見せてもらったのです。

それにしても、先日見たばかりの「シング・ストリート」と共通点が多くてびっくり。A-haの"Take on Me"や、「理由なき反抗」のジェームズ・ディーン。もしかしてジョン・カーニーってデミアン・チャゼルより一歩先取りしていたのかしら?

そしてこの映画、ポスターですでに8割がた成功してるようなもの。実際このダンスのシーンはポスター用だけのポーズではなく劇中にちゃんと出てくるし、そしてその時の夕暮れの色の美しさと言ったら。これは本当に素晴らしかったです。


La La Land Soundtrack All Songs Mix | Oscar 89th Music Original Score WIN!!! 2017


リリーのすべて


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The Danish Girl (2015)


無事手術を終えて、リリーはその後の人生を自分らしく生きていったと思っていたので、二度目の手術が事実上失敗に終わって亡くなってしまったのには、ものすごくショックを受けました。だからラスト、生まれ故郷をリリーの幼馴染ハンスと一緒に訪れた妻のゲルダが身に着けていたスカーフが、強風に乗って遠くへと飛んで行ったシーンは、やっと幸せになってすべての事から解き放たれたリリーの精神だったんだな、と思うとこれはとても泣けました。

リリーはアイナー・ヴェイナーという男性として生まれ育ったけれど、私はリリーはアイナーの中にいたもうひとりの人間で、それが女性だったから辛かったのでは、という解釈をしましたが、こればかりは当事者でないと分からないのかなぁとも思いました。アイナーは自分ではない。本当の自分はリリー。それを抑圧してずっと生きてきた。男性としてアイナーはゲルダを伴侶に選びましたが、私、最初の方この夫婦あんまり合ってないのでは?と思いながら見ていたのだけれど、もしかしたらアイナーは自分が女性的だから、強く、少し男性的にも感じられるゲルダを無意識に選んだのかな、とも感じました。そして最後まで見ると、彼女のその強さはアイナーにとって最後は救いだったと思う。リリーは彼女を妻というよりも、よき理解者になってほしかったんだろうし、事実ゲルダはリリーになったアイナーを、最後まで見捨てることなく傍にいてくれたのは、リリーにとって幸せなことだったと思う。

女性性を圧倒的な演技で魅せてくれたエディ・レッドメイン、夫を理解しようと務め、それでも女性としての本心、妻としての希望や描いたであろう将来の夢を諦めないといけなかった妻ゲルダを演じたアリシア・ヴィキャンデルのふたりは素晴らしい演技でした。
もうね、エディの演技がすごい。男性が演じる、柔らかな雰囲気の女性。それがこの映画のかなめであり、その美しさや可憐さにただただ圧倒されました。はかなげなのに、演技は力強い。ものすごいものを見てしまった、という感想でした。


ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー

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Rogue One (2016)


「犠牲」と「希望」の話でした。Ep03「シスの復讐」とEp04「新たなる希望」をつなぐお話。

ローグ・ワン。ならず者の彼らは、この物語では皆名前こそあったけれど、誰一人生き残ることはなく死んでいった(行動を共にしたドロイドまで!)。それでもデス・スターの設計図を奪うという目的は見事に果たし、そのデータを1枚のカードに入れて名もなき兵士に託していった。それを受け取ってオルデランに向かうのは、若きレイア姫。そして物語は「新たなる希望」と名付けられたエピソード4に繋がるのは素晴らしいラストでした。これ、「ローグ・ワン」の後に間髪入れずエピソード4を上映するべきなのでは!?20世紀フォックスのあのファンファーレとSWのテーマ曲が流れたらきっとみんな泣く。私は泣くぜ。

誰もがヒーローになれるわけではない。死んでしまったらそれこそ無。何も残らない。それでも何かのために、文字通り命を懸けて戦った人たちがいたよ、という、裏方にスポットを当てた物語でした。

前半は色んな星や場所の説明に費やされた分、ストーリーの展開が遅く感じてちょっとテンポ悪いなぁと感じました。正直そんなに場所をバラけさせずもう少しシンプルにできなかったのかな、と思う。
主人公はジン(フェリシティ・ジョーンズ)だけど、残念ながら私は彼女に感情移入が出来なかったのもノリきれなかった原因かなぁ。特に父親ゲイレン(マッツ・ミケルセン)の死と別れはあまりにも鉄板な表現で、もうちょっと他の演出方法はなかったのか…?と思わざるを得なくて。そういう意味ではマッツの使い方ももったいなかった。マッツはもうすぐ公開の「ドクター・ストレンジ」でも悪役ですが、小規模映画の方が合うように思うんだよね。
しかしながらジンと共に行動するキャシアン・アンドー役ディエゴ・ルナが最高でした!あのちょっと暗めの憂いのある瞳がどこか冷めていて、それでいて決して大げさでもなく、自分に課せられたものをやり切る人間性がよかった。彼、もっと注目されてもいいとずっと思ってたので、この映画でほぼ主役だったのはものすごく嬉しかった。
そしてふたりのお供のドロイドはK-2SO。彼、すっごく英国執事な話し方でしたねー!雰囲気がとってもマーベルコミックのジャーヴィスでした。
あとボーディー役リズ・アーメッドって、「ジェイソン・ボーン」(2016)でSNS会社の社長やってた人か!
しかし本編のスピンオフなのに、全作中でいちばんダース・ベイダー卿が怖かった!ジェダイは滅び、彼の強大な力を止めるものは誰もいない世界でどの星もどの星もみな彼に支配されていく様がラストの姿を通して見事に描かれていて。改めてすごいキャラクターだと思わずにはいられなかった。


それにしても、決死の思いでパラボラアンテナがある塔に登ってデータを送信して最後は命を落とすって、私それつい最近似たようなのを某ドラマで見たね、うん。

今年はこれが映画館で見る最後の映画になりそうです。今年初の映画館は「フォースの覚醒」で幕を開けましたが、〆も「ローグ・ワン」となり、よい終わり方となりました。年末のベスト選出が今から楽しみ。

ロスト・ウィークエンド

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Long Weekend (2008)


ジムはすごーくクズな夫ピーターの役でした!以上!(笑)。つまりそういう感想しか出てこない映画。
これ、TVで放映されたらぜひ「エージェント・オブ・シールド S2」のランス・ハンター役の時の滝さんの声で吹替えてほしいです!ぜっったい合うはず。



冒頭からこの着崩したジャケットとシャツ姿(ちょっとイタリア系に見える)に加えて、一部分だけ金色の微妙な髪の色がさらにちゃらちゃら感を助長してて、クズ度200%って感じでほんっと最高(誉め言葉)。結婚後も奥さんに相談なく何度も転職繰り返してはどんどん給料が下がるタイプの夫だよな。

あとこの映画で水中銃がどういうものかやっと分かった。もしかして、POIのS1Ep07でモンテ・クリスト伯の本が出てきたみたいに、S2Ep17での「あいつ水中銃で撃って来たぞ」「初めてかねリース君?」「…実は違う」という会話はこの映画へのオマージュだったりして。

というわけでジム・カヴィーゼル祭り第3弾はこれにて終了。たいした感想は書いてませんが、けっこう楽しかった…♪


見るたびに号泣

Love Actually (2003)

先日久しぶりに見たんだけど、やっぱり泣けちゃう…!特にこの時期に見ると。

ってことで、今回も号泣させていただきました。どのエピソードも輝いている。小さな輝きなんだけど、それが集まって、素敵なクリスマスツリーになってるみたいな、そんな美しさをこの映画に感じるの。


そんな「ラブ・アクチュアリー」、もう公開されて10年経つんですね。

監督&キャストが祝福! クリスマスの定番『ラブ・アクチュアリー』が製作10周年

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