ボーン・アルティメイタム 総括



REMEMBER EVERYTHING
FORGIVE NOTHING



ボーンシリーズに関しては、すでに夢中を通り越してすっかりヤバい人になリ果てている今日この頃(汗)。久しぶりにどっぷり浸かった映画ですよぅ。実のところかなりの回数劇場に足を運びましたが、まだ足りない。


感想を上げるのは2回目なので、重箱の隅つつき的感想をだらだらと。

1回目を見てから分からない部分は色々調べたり、ネットで他の方から教えてもらったりして知識をたくさん増やしたおかげで、このシリーズに関しては背景や細かい部分までよく注意して見ることが出来たし、この映画自体が、見れば見るほどさらに理解が深まる、映画らしい面白さが詰まった作品。


この映画、世界を舞台に壮大な追いかけっこっていうのを今さらながらに実感。そして、ボーンは追われている身のはずなのに、気が付いたら敵の懐にいきなり飛び込んで単刀直入に要点を突いてくるのが爽快。
ロスを追ってたはずのCIAのモニタにいきなりボーンが出現、ノア・ヴォーゼンが
"Jesus, that's Jason Bourne!"
と驚くシーンによく現れてますね。

また、ボーンが銃に頼ってないのが好き。思えば「アイデンティティー」で、貸金庫の中に入っていた銃をそのままにしてまた金庫に戻しちゃうシーンを見て「え、銃は持っていかなくていいの!?」と驚きましたが、彼は銃に頼らなくても十分な戦闘能力があるのですね(記憶がなくてもどうやら体がそれを知っているようだ)。
また、身の回りのものをすぐ武器に出来る。これ、ちょっと漫画の「マスター・キートン」を思い出します。
不要になった銃は即捨てちゃうところもいい。ロスを追ってきた追跡者を殴り倒した後、彼らの銃を取り上げてゴミ箱と思わしき入れ物にポイっと捨てちゃうところが好き。
しかも、彼らの持ってる分全部捨てようとして、敵のひとりがまだ意識ありそうな感じを見てとるや、銃のグリップ部分で殴り倒してる念の入れようがなんか好き!(ここまで来ると、もう何やってもかっこよく見えてしまう)


1回目に見て分からなかった、ウェッブが研究所で最初に撃ち殺した男。あれは本物のジェイソン・ボーンなんだそう。これは原作を読んでないと分からないかも。彼はジェイソン・ボーンの身分を乗っ取ったんですね。存在しない人間をでっちあげてたと思ってました。

この映画の唯一気になる点を挙げるとすれば、まぁ個人的な願いではありますが、回想シーンのデヴィッド・ウェッブは、「アイデンティティー」の頃のマットが良かったなぁ…。もちろん無理な話なんですけどね。
なぜならこの映画、回想シーンと今のボーン、まったく変わらないので(汗)。


私、アルティメイタムのラストシーンは、スプレマシーの川に落ちるシーンとダブらせて以前感想書きましたが、あれはアイデンティティーの最初に繋がるんですね。見当違いしてました。
アルティメイタムの後改めてアイデンティティー見たら、まさしくそうでした。

ボーンはいつも相手を呼び出す時「1人で来い」("Come alone")と必ず念を押している、シリーズ通してこの台詞を言われた人は、コンクリン、ニッキー、ロス、パメラと、4人もいますね。
まぁ、話し合いたい相手や敵を呼び出す時に「ふたりで来い」とか言う人はいませんが(笑)。


ウォータールー駅でのロスとボーンの連係プレー。これは、靴ヒモを結ぶフリをさせて、

「…4…3…2…1…立て。

それでいい(that's it)」

と、一瞬だけロスと接触して「よく出来ました」って感じでボーンが彼を褒めるような素振りがかっこいい。
混雑する駅を逃げるだけなのに、どうしてあんなにスリリングで緊張感がある画が撮れるのか。監督の手腕にただただ感嘆するのみ。

ラスト、ボーンが研究所の非常階段を上って屋上に逃げるシーン、音楽も相まって、見る度に、あぁこれでジェイソン・ボーンの話はとうとう終わりを迎えるんだな、と思うと、何とも言えない寂しさがこみ上げて来る。私はきっと、彼にさよならを言えなくて、何度も映画館に足を運んだんでしょうね。

彼の自分探しの旅路をもっと見ていたかった。けれど終わりは必ず来るもの。
そして、イースト・リバーに落ちた彼が泳ぎだして闇に消えていくそのシーンに、彼はやっと今、呪縛から解き放たれて、自由になったんだ、という嬉しさがこみ上げる。
しかしまた、彼は孤独であり、孤高のままこの先の人生を生きていくのだろうと思うと、その人生の重さに涙が出てしまう。
そして彼は、マリーとの写真をこの先もずっと大事に持っているのだろう。


エンドロール。バックにボーンの行った街、持っているものなどが無機質な線で表されたあと、最後に結んで出来たのはボーンの肖像。そしてそれを背景に、監督の名前がクレジットされるのがもう、たまらない!最後の最後まで素敵な映画でした。

音楽は、アルティメイタムだけじゃなくて、アイデンティティー、スプレマシーのものもガンガン出てきたので、音楽もまた総決算という感じですね。あぁますます好きの度合いが高まっちゃうじゃないか。


キャストのこともお話しましょう。デヴィッド・ストラザーン、彼は「グッドナイト・グッドラック」のエド・マロー役。気付かなかった。
狙撃者パズは「ドミノ」のエドガー・ラミレス。髪型が全然違っててこれまた気付きませんでした。

パメラ・ランディ役のジョアン・アレン。今年51歳。…えーーーーーー!!! すごい、すごすぎる。これが一番驚いた。


マットのことを一言も書いてないね、私。アルティメイタム見た後マット祭りしてるくらいだから、相当気に入ったことは間違いないです。本当ですよ。信じて(笑)。

研究所でハーシュ博士に「なぜ俺を選んだ?」と問い、「君が我々を選んだのだ」と聞かされたときのあの表情がものすごくいい顔してるんですよー。もうどうにかなっちゃった感じがね、いい。あれはマット・デイモンじゃなくて、ボーンであり、ウェッブだった。


この映画は、確かにハリウッド映画だけれど、3作通じて監督の信念、つまり、この映画はこうありたい、という姿勢が貫かれているのが感じ取れる。
もしそうでなかったら、きっとアイデンティティーもスプレマシーも、別バージョンのエンディングが採用されて(だって、スプレマシーの別バージョンエンディングなんて、ボーン、ロシアでネスキーの娘に謝った後ぶっ倒れて目が覚めたら病院、隣りにパメラ座ってますから。そんなラストはイヤだ)、きっと陳腐な終わり方をしていただろう。

ですので幾多の過程を経て出来上がった、奇跡のような3部作だと個人的には思っています。
だから正直今色々と囁かれている続編はいらないですね。
もしありなら、ボーンの過去の話、かなぁ。そうすると演じるのはマットではなくなるだろうし、彼が演じてのジェイソン・ボーンですから。もうこれでおしまいにしてほしいのが切なる願い。


http://www.youtube.com/watch?v=mksipzy48WM
「アイデンティティー」の別ver.エンディング

http://media.mattdamonfan.org/play.php?vid=120
「スプレマシー」の別ver.エンディング



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コメント

非公開コメント

わ~わわわわ(汗)

わーこんな超自己満足な記事にコメントくださって…ただただ恐縮です(汗)。

えーと、原作ではデヴィッド・ウェッブもCIAに捕まったスパイ疑惑の人なんだそうです。それをトレッドストーン計画に利用された、らしい。

「グッド・シェパード」は確かマットが約20年に渡る人生を演じるんですよね。
格好や雰囲気等、本人の変化が少ないと、時間の流れが分かりにくいってのはあると思います。


そろそろ年の暮れですね。お忙しい毎日かとは思いますが、年末年始はぐっと冷え込むらしいので、jesterさんも風邪等ひかないよう、良いお正月をお迎え下さい。

わ~~い

わ~~、すごい、総括だわ~~

>ウェッブが研究所で最初に撃ち殺した男。あれは本物のジェイソン・ボーンなんだそう。

え!そうだったんですか!それはショックな設定ですね。

>この映画、回想シーンと今のボーン、まったく変わらないので(汗)。

グッド・シェパードでも時間軸がとんでも、マットが変わらないのでよくわからなかったです。
彼って老けメイクしても年とらないのかも・・・

>もうこれでおしまいにしてほしいのが切なる願いであります。

そうですね~
同感!