エルサレムは理想郷ではなかったけれど (キングダム・オブ・ヘブン)


Kingdom of Heaven (2005)

公開1週目だから混んでるかな?と思って行きましたが杞憂でした。引越し等で家の方が忙しくなってくる前に積極的に映画館通いです。というわけで、本日は「キングダム・オブ・ヘブン」。

全体の印象は、エンターテイメント性溢れるストーリー、というよりは、叙事詩の雰囲気でした。だから、話が分かりにくいところや、時間の流れが早すぎるのでは?また、登場人物の描写が甘いな、と思うところも色々ありました。が、映像の美しさは素晴らしいです。昔々、こういうことがありました、というのを静かに描いている、そんな感じの映画。

人物で一番興味深かったのは、ボールドワン国王(エドワード・ノートン!)。もんのすごく存在感ありましたよ。瀕死の状態で自らが出向き、サラディンと和平を結ぶ行動力。そして彼の妹であるシビラが、兄の最期に言葉を交わし(私を思い出す時は、一番輝いていた17才の時の私を、と言う兄に、えぇ、そうするわ、と答える妹)、その後十字軍を自分の下に置くのと引き換えに、意にそぐわない相手と結婚し女王の座に着くその決意と威厳が素晴らしかった。だから最後、エルサレムを明け渡すことになったと分かった時、自決の道を選ぶかと思ったのですが。そうじゃなかったですね。この兄妹のエピソードがとても際立ってて好きです。

シビラはしょっぱなからすんごいゴージャスな衣装で登場、父が残した領土で井戸を掘るバリアンの元にもちゃっかり馬で乗り付けたりと、元気一杯の王女様かと思ったら、その落差が魅力的でした。

結局バリアンはエルサレムで救われたかと問われれば、死んだ妻はバリアンの中で救われてますが、本人は、また元の村で元の鍛冶屋に戻れた時に救われたのではないかな、と。理想郷はエルサレムではなかった。


この映画、後から知ったけど、意外なキャスティングが。マートン・チョーカシュやイェイン・グレンが出てて驚き。そしてデビッド・シューリスは最後まで彼と認識できませんでした…。

オーランドは頑張ってました。でも、もし他の誰か違う俳優が主役を演じたとしてもきっと、同じ感想を抱くでしょう。彼は、劇中、民を鼓舞するための演説や、"Rise the knights!" (立て、騎士たちよ!)という台詞より、アラブ人従者に慈悲の心でもって接するシーンや、サラディンと和解を話し合うところなど、優しさが滲み出る時の表情にぐっと魅かれました。今後その良さが最大限生かせるような、それこそ彼にしか出来ない!と言わしめる役に出会えるといいですね。

あーでも立ち回りのシーンはかっこよかったですよ!剣を落としたら今度は素手でバシバシ相手を殴る蹴るで、鍛冶屋がこんなに強いんかい!と突っ込みたくなるくらいそれはもう(笑)。あと、足の長さにびっくりしました。
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コメント

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ありがとございます

柚子緑様ありがとうございます~。ほんとあの系図はすごく助かりましたので、逆にコメントいただけて嬉しいです。TB、再送全く問題ないのでお願いします。お待ちしております。

お邪魔します♪

tori3-greenさん、こんばんは。
すっかり遅くなってしまいましたが、先日は拙ブログへの
コメントとTBをありがとうございました。   
先ほど、こちらの記事にTBを送ったハズなのですが。。
反映されていないようですね; あれ?
バリアンは、武勇によって名を残す英雄像ではなく、
誠実に生き抜こうとする姿が、オーランドに似合っていたと思います。
彼は、一作品ごとに少しずつ上手くなってきているので、
今後の活躍も、とても楽しみだったりしています(^^)
(もう少し待ってもダメなようだったら、再度TBを送っても大丈夫でしょうか?)