6つの話がすごく上手にまとまってました (クラウド・アトラス) 追記あり

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Cloud Atlas (2012)


3時間ある、とか、話が複雑、とかいう理由で避けてたんですけどね。ベン・ウィショーが出てるんだ、ってことで俄然張り切って見始めましたが、いやいや、6つのストーリーが並行して進んでいくけれど、どの物語も面白いじゃない!私、「マトリックス」は1作目以外は苦手なんだけど、この映画だと、多分ウォシャウスキー色が一番強いのは2144年のネオ・ソウルのパートじゃないかな?橋のシーンは面白かった!で、おそらく1936年の作曲家のパートはトム・ティクバが撮ってるんじゃないかなぁ。定かじゃないし、あくまで想像だけど、そう思う。

話のつながりは、深い部分は多分、何度も見ないと分からないけれど、初見でも十分楽しめたし、逆に、3時間でよくまとめたなぁって思う。

1892年のユーイングが経験したことが本になって、1936年の作曲家がそれを読み、その作曲家が作った「クラウド・アトラス六重奏」を1973年の記者がレコード店で見つけ、その記者の自伝を出版したのが2012年のカベンディッシュ。カベンディッシュの体験した老人ホームドタバタ騒動記が映画になって、それを2144年のソンミ451が見る。ソンミの残したメッセージが、2321年の世界で宗教になっている、ということですね(ですよね?)。

私が一番好きだったのは、1936年の作曲家のエピソード。もうね、悲恋で泣ける。あと数分、あと数十秒で、シックススミス(ジェームズ・ダーシー)はフロビシャー(ウィショー)に再会できたのにと思うと。
そしてフロビシャーは、「クラウド・アトラス六重奏」を自分の名前で発表しようとするビビアンから、断固作品を守るために、まさに命を懸けたんですね。私は最初、自分の過去をばらされるからかと思ったけど、そんな低レベルの話じゃなかったですね。

はぁー、このエピソードだけで、90分くらいの話にして作ってほしい…。ほんっとに。

そしてフロビシャーの恋人だったシックススミスは、そのまま年を取り、1973年のエピソードにも登場。時間をまたいでいるのってこの人だけだよね。

そしてそして、フロビシャーを演じるベン・ウィショーが本当に美しくて!これと、007のQ役で、世の8割の御嬢さん方は彼に落ちるのではないでしょうか(はーい、落ちました)。
フロビシャーの腰の下あたりにあるほうき星のあざ。「このベスト借りていっていい?」を無言のジェスチャーで示すシーン。
ビビアンに、世間にお前の過去をさらしてやる、と脅された時の顔(ちょっと涙が浮かんでるところが~!)。
シックススミスが幻想で描いたふたりの再会(あの、陶器がいっせいに持ち上がって落ちる瞬間の素晴らしさ)。

何もかも、もう本当に、美しい、の一言でした。

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涙目ベンがネットに落ちてなかったのでキャプってきた

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個人的にはこの表情がすごい演技うまくてかなり好きだ(ビビアンに「お前ほどの美青年ならこの老いぼれもなびくと思ったか?」のシーン)

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しかしベンはすごい痩せてるよ~。なんだかおかーさん目線な私は、ご飯をお腹いっぱい食べさせたくなります。


1973年の女性記者のエピソードも好き。基本、70年代のアメリカのサスペンスモノが大好きなので。個人とファイル抹消のために飛行機ごと爆破って!怖~。少年との交流があるのが、ちょっと「グロリア」っぽいし(あっでも「グロリア」は1980年の作品だった)。このパートのハル姉さんかっこいい。

ハル・ベリーは、力強さが自身の美しさになったような女優ですね。素敵です。


あとは好きなシーン、好きな登場人物を羅列。

・2012年でのフーリガンのジム・スタージェス。多分ノリノリで演じてる

・1892年、帰国後元気になったユーイングのジム・スタージェスが、「ファミリー・ビジネス」(1989)の頃のマシュー・ブロデリックにそっくり!

・1973年のメキシコ人女性(ペ・ドゥナ)。飼っていた犬を殺されてあんな怖そうな暗殺者(ヒューゴ)に怒りの一撃!どころか二撃、三撃!大爆笑!

・1936年のフロビシャーが続きを切望した本の後半部分は、なんと机の高さ合わせに使われていた!

・2012年の強制収容老人ホーム?みたいなところの看護師。ごっつ過ぎるわ!(ヒューゴ・ウィービングが演じてるからね…/笑)

・1936年のヴィヴィアン・エアズの家と、2012年の老人ホームは同じ建物。2012年にはサンルームが増設されている。ロケ地となったのはOVERTOUN HOUSE。なんと、B&Bになってて、泊まれます!場所はグラスゴーのもう少し北。これ次回のイギリス旅行にぜひ組み込みたくってよ…!

・ついでにもうひとつロケ地。フロビシャーがシックススミスと会えなかった(会わなかった?)塔はScott Monument

・1892年のユーイングのべストのボタンと、1936年の、シックススミスが着ていてフロビシャーが借りて行ったベストのボタンが同じな理由は?

・物語終盤に流れる「クラウド・アトラス六重奏」が美しい!


輪廻転生している人たちの体にある、共通の、ほうき星のようなアザがある設定はあまり生かされてなかったなぁ…。最後の最後、夜空にシュッと流れ星が現れるので、ちょっと残念だな。


さて、同じ俳優が色んな役を演じている、ということで、特殊メイクがおのずと気になるところではありますが、なぜアジア人ペ・ドゥナの西洋人化はばっちりなのに、欧米人のアジア人化はあんなにうまく行ってないのでしょう…。2144年のジム・スタージェスとヒューゴ・ウィービングが…ちょっとひどすぎやしないか。

そう考えると、「恋するリベラーチェ」で、マット・デイモンの特殊メイクを手掛けたのが日本人、そしてその技術でエミー賞受賞、というのはやはりすごいことなのでは。


ずいぶん長い感想になりました。


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またこいつが追ってきた!逃げろ~


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今回はベン・ウィショー多めで


【追記】
ワーナーブラザーズの公式サイト内に、なぜかpdfで映画のプロダクションノートが落ちてて、これ、私が細々とかき集めたネタが全部ここに入ってるんですけど…。最初にこれを見つければ良かったのか!
こちらでどうぞ。

俳優じゃなくて、ほうき星のアザを持っている人繋がりでみると、違う側面が現れる、ということを他の方のレビューで知りました。素晴らしい観察力と洞察力。こういうの読むと、もう一回見たくなる!中毒性のある映画化もしれません…!

【レビュー】クラウドアトラス

時空を超えてまた会おう 映画「クラウドアトラス」ネタバレなし感想+ネタバレレビュー
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コメント

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夜分遅くに失礼いたします☆
えへ。

わぁ、ご覧になられたんですね~♪
そうなんですよ!!あの「欧米人のアジア人化」はすんごく無理がありましたよね~。
あれで集中力欠いてしまったもの~。
つり目一重にすればいいってもんでもないのよぉ。そこ勘違いしすぎだと思います。

にしても、1936年のエピは良かったですよね。やっぱり。私もそこだけで90分映画にしてほしかったです。いけそうですよね。実際。
このエピと73年のエピが良かったなぁ。
この二つは、きっと同じ人が監督した気がします。(私もティクバ監督が撮ったと思いましたわ!)
「クラウドアトラス六重奏」、もっと聴きたかった~。美しい旋律でしたよね。

ウィショー君、パヒュームの時ガリガリだったですが、こちらでもやっぱり細かったですね。体質的に太らないのかしら。えっへっへ、綺麗な腰でした♪
トリみどりさん、ウィショー君には母目線でごはん食べさせてやりたくなるんですね♪(私もばあやな気分になりますわい)
輪廻転生についてはそんなにこだわってない作品でしたよね。

「1892年のユーイングのべストのボタンと、1936年の、シックススミスが着ていてフロビシャーが借りて行ったベストのボタンが同じな理由は?」

ほんまや…。確かにいっしょでしたね。なんとなく?って簡単に流しちゃったワタシ…(ダメダメ)

ネオソウル編、絶対ウォシャウスキー印ですよね。
マトリックスは1しか見てないんですけど、その前のバウンドがけっこう好きでしたわ。

あーあ、もっかい見たくなりました。
1936年パート。ロマンティックでとってもきれいで悲しくて良かったですよね。
今回は、シックススミスに猛烈に肩入れして見てた私ですが、「ブライヅヘッドふたたび」のウィショー君にも再会したくなったので、明日はベン祭でーす。

こんにちは。ネオ・ソウルのシーンは、ヘンテコアジア人メイクのジム・スタージェスより、ソンミ役ペ・ドゥナの方がよっぽどくっきり二重やんけ!と思ったトリみどりです。コメントありがとうございました。

バウンドはウォシャウスキー監督作だったんですね!これ、長いことVHSは廃盤、DVDも未発売で、周りに勧めてましたが、見られない、という状態でした。あれは本当に名作ですよね!まさかバウンドの話が出来る日が来るなんて。うれしいです。


さてこの映画、私は「ほうき星のアザが活かされてなくて残念」なんて書きましたが、後で他のレビューを色々読むと、ちゃんと活かされてるんですよ。そしてほうき星のアザを持っている人は、良い人で、前世との繋がりがある、という解釈ができるそうです。

この映画、ついキャスト繋がりで見てしまいがちですが、そういう見方もあったんだ!と、目から鱗でした。もう一回観ないとなぁ。


ベンは、オフの時もやせっぽちなので、多分こういう体型(太れない?)が標準ですね。ほら、ハリウッドの俳優さんって、オフになるとふくよか(笑)になる人が多いので。

1936年のエピ、ほうき星のアザで始まるシーン、ベンの腰が細すぎてびっくりでした。久しぶりに特定の俳優さんにドキドキ、萌え萌えです。


パフュームは、原作本が出たとき、新聞の書評まで切り抜いて取ってあったのに、結局読まずで悔いがある作品です。これを機に、本も映画も見なきゃ読まなきゃ!あぁ忙しい!(笑)嬉しい忙しさです。


今度レンタル店の実店舗に行って、武田さんお勧めの、ベンの作品探してきまーす。久しぶりに祭りになりそうな予感…☆

トリみどりさん、おはようございます♪
昨日は遅くまですみませんでした。

ええー、ほうき星の位置、原作と変えてたんですね。
わはーん、あの腰の位置にしたの、正解ですね。
ティクヴァ監督ったら!(ミューズって言い得て妙)

首の下にしても、シックススミスにキスでもしてもらってから唇を離したら映ってる、とかでもいいのか…と思いますけど、私がヤキモチ妬くからなあ。はっはー(朝からすみません)

やっぱりまずは、あの腰にズームっていうのがいいですね。魅入っちゃいますものね♪
もっかい見たくなってきました。

こんにちは!いえいえ私の方こそいつまでもだらだらとごめんなさい~。

そうなの、え、なんでわざわざ場所変えるの~?はっ、そうかティクヴァの策略か!と。加えて武田さんの焼きもち、とメモメモ。覚えておきますよ、ふふふふふ。


ティクヴァの「ザ・バンク」にもウィショーがでてるって聞いて、どこに!?と思って再見したら、クライヴ・オーウェン演じるサリンジャーの元に資料の箱を持っていく職員、の役で、ほんの10秒ほどでした。
ティクヴァはどうしてもウィショーに出てほしかったんだな、と。

というわけで、私の中で、うぃしょくんはティクヴァのミューズ決定です。いい加減「パフューム」見ないと。


クラアトも、調べれば調べるほど後から細かいネタが出てくるので、記事全体にちょこちょこ追記があります。

この最後に貼ったバナー写真、よく見ると、フロビシャーを探しに来たシックススミスがちゃんと写ってるんですよね。私、これに気付いた時、ちょっと泣きそうになりました。あのニアミス、もう悲しすぎます…!


ではでは良い一日を♪