情愛と友情

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Brideshead Revisited (2008)


弾き続きベン・ウィショー祭り☆


まず最初に言っとくと、なんじゃこれ?な邦題デスネ…。

そしてこれは日本未公開なのにDVD化されてて、奇跡的に、自宅から最寄りのレンタル店に置いてあった!小躍りしちゃいました。


さて本題。

入学したオックスフォード大学で、セバスチャンに気に入られたチャールズ。それをきっかけに、彼の家族とその屋敷ブライズヘッドを訪れることになり…。しかし、無神論者のチャールズと、敬虔なカトリックの一家。魔物が住んでいるようなブライズヘッド。永遠に、あの家族に受け入れられるどころか、その入り口にも立たせてもらえなかった。という感じかな。やはり宗教の色合いが濃いので、イギリス人でないと分からない部分が多いように思う。

チャールズは、フライト一家と関わったけれど、同時にブライズヘッドという屋敷と、そこに住む家族を一歩引いた位置から見る観察者。冷静だけど、冷めてるまではいかないし、彼の淡々とした感じは私は好きだな。

カトリックであることを、ものすごい重圧と共に子供たちに強いた敬虔な母。でも息子のセバスチャンも娘のジュリアも、幸せにはなれてないんだよね…。

チャールズは結局、セバスチャンにもジュリアにも、何もしてあげられなかったように思う。特にジュリアは、現在の夫と離婚して、チャールズと一緒になる予定でいたのに、無神論者の父が、市の間際にブライズヘッドに戻り、十字を切って自分の罪を認めて死んでいったのを見て、チャールズと一緒になることを止めちゃうんですよ。私なんか、えー、なんで!て思っちゃうんだけど、本人はそれが自分の生きる道だと悟ってしまったんだろうなぁ。


ジュリア以上にセバスチャンはもっと悲惨。思うに彼は同性愛者というより、母親の重圧から逃れた結果、女性より男性に愛情を求めているように感じたけどな。出てくるたびにいっつもお酒飲んでるから、んー、貴族の出身だし、嗜みとしてアルコールを飲む機会が多いのかな?と思ってましたが、やっぱり飲みすぎ…。なんでこの人いっつもテディベア持ってるんだろう?って思ったけど、あれは大人になりきれていない象徴なのね。

結局、ジュリアの誕生日&婚約報告の場となったパーティで酔っぱらったまま(服も狩猟の時用で着替えてない)醜態をさらし、そのまま家を出て戻らず。このシーンのベンは素晴らしい!

挙句アルコール依存症でモロッコにいて、すでに国に帰る体力もないほどの衰弱。チャールズでさえ、もう彼を連れて帰ってくることはできなかった。セバスチャンは幸せになる人生があったはずなのにって思う。

「この夏が終わらなければいいのに」とセバスチャンが言った、チャールズと過ごしたブライズヘッドでのひと時。あのシーンの光や映像がとても美しくて。見てるこちらもそう思った。でも、ずっと続く永遠の時間なんて、ないのにね。


信仰だけが、人が生きている意味がある、と信じて疑いもしないマーチメイン夫人の、チャールズに対して「あなたはいったいこの世で何をしているの?」という質問が、もう、直球で怖すぎ。信仰なしの人生なんてこの人には全く意味ないんだなぁ…。


レンタルDVDに特典映像が入ってて、監督や俳優のインタビューで、この映画をより理解できたかな。チャールズの衣装がどんどん質のいいものに変わっていくくだりは、うんうん、と。オックスフォードに入学したての頃の彼のスーツは、本当に安物って感じだったけど、画家として成功した頃は、いいお召し物でしたもん。

そしてそして、監督、脚本、音楽担当による音声解説までちゃんと見ました。それによると、ベン・ウィショーの髪型はかつら。坊主頭は本物。次に「ブライト・スター」の撮影が待っていたけれど本人の希望で剃ったとのこと。いつももしゃもしゃな髪だから、なんだ、短く切ってきちんと整えればこんな素敵な髪型になるのか!と思ったら、あっさり裏切られ(?)ました。

この映画のベン・ウィショーは、もう少し若い時のの岡田准一くんに見えて仕方なくって。んー、私だけ?

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無神論者の父親のイタリアでの愛人(?)、カーラ役でグレタ・スカッキ。わ、久しぶり~!!


ブライズヘッドのロケ地はヨークシャーのキャッスル・ハワード。


音楽がとーっても素晴らしく美しく。サントラから2曲("Always Summer","A Crock of Gold")をiTunesでお買い上げ。しばらくリピート。うっとりです…。



改めてこの映画のデータを見ると、えっ、これ2008年の映画だったんだ。ウィショーくんがめちゃ若く見えるから、もっと前(2005年くらい?)の作品だと思ってました。

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コメント

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こんばんは~♪
今夜は冷えますね。明日は1℃って、起きられるだろーか…

ブライヅヘッド、ご覧になられたんですね。
お近くにあって良かったです。

ほんと無理やりな邦題には首をかしげてしまいますよね。意味が…^^;
これ、原作すごく面白かったです。
原作だと、マーチメイン夫人はちょっと違う印象を持ちました。
もっとセバスチャンに似た、透明感あふれる繊細美女でしたの。

ウィショーくん、私この間初めて年齢を知って驚きましたよ!!
80年生まれだったんですね。

宗教の絡む話は、どこか入り込めない、感覚的にわからない部分も多いですよね。言われなくても自然にわかる、というところが少ないというか。

ウィショーくん、「ブライト・スター」というのはノーチェックでした!
ぜひ借りてみなくちゃ。

「キャプテン・フィリップス」観に行かれたんですね!!いいないいな♪
私もこれと「ゼロ・グラヴィティ」はなんとしても年内に観たいです。

ほーんとシネフィルとは思えない鑑賞数でダメダメですワ~(泣)

こんにちは。最低気温が1℃は冷え込みますね。東京は最近よい天気で、冷え込みもそんなにないです。

原作本、近くの図書館にありました。せっかく武田さんが強く薦めて下さってるので、読みたいなぁ。読破できるかしら。

マーチメイン夫人役がエマ・トンプソンってのにも、観賞後に気付きました。最初にキャストの名前が出てこないのは私にはいいかもしれません。つい今までの作品と比べちゃうので。

主役のマシュー・グードは「マッチ・ポイント」や「シングルマン」に出てたんですね。チェックしたい俳優が次々出てきて、もう大変だよ私。

ベンは年より若く見えますね。武田さんが見たいとおっしゃった「ブライト・スター」は、ジェーン・カンピオン監督の作品なのに、何と日本では未DVD化なんです。信じられない!版権か著作権か何かがクリアになってないんでしょうか。残念でなりません~。