9年の時が流れて… (ビフォア・サンセット)


Before Sunset (2004)

私には思い入れがもんのすごーいあった前作の「恋人までの距離(ディスタンス)」[原題 Before Sunrise]。それから実に9年の時が経って、変わったのは私だけじゃなくて、当然この映画の登場人物でもあるジェシーとセリーヌもそうで。

1994年6月16日に出会った二人は、また半年後、ここウィーンで会おう、と約束をするものの、セリーヌのやむを得ない事情の為、再会は果たせなかった…。それだけでも切ないのに、お互い良くも悪くも人生経験を積み、他のいくつかの恋愛をして、そして今、じゃあ再会はできたけど、二人は…?と色々と考える映画でした。

実際に自分自身もこの映画を10年ぶりに続編として見ているわけで、とってもリアリティがありました。映画を見ながらずっと、自分のこの10年をも振り返っていましたから。

恋愛に少々疲れ、今の恋人とも距離を置くセリーヌ。子供は可愛いけれど、結婚生活はうまくいっていないジェシー。その原因が少なからずもお互い、ウィーンでの一晩と、会えなかった約束の日を忘れられない、というのがあるように思えた。そしてお互い、このひとが運命の相手ではなかったのか?と。じゃあもしふたりが半年後に再会していたらどうだったんだろう?すっごくうまくいって、いつまでも愛し合えるふたりになったかもしれないし、すぐに相手の欠点が目に付くようになって、私達やっぱりうまくいかないわね、と別れたかもしれない。距離や時間は関係あるようでないし、人生に「もしも」はない。

じゃあ、9年経ってはしまったけれど、今からふたりで時を過ごすのはどうかな?とも思いました。私にはあのウィーンでの一晩、とにかく色んなことを話すふたりってとっても素敵で憧れだったので、今でももう一度、うまくやっていけるんではないか、分かり合えるんじゃないかって思うんです。

ラストは、結局あのふたりがどうなったか描かれないまま終わります。ジェシーは時間通り飛行機に乗ったのだろうか?今度はふたりは連絡先を交換したのだろうか?もし交換してなくても、ジェシーは作家になったのもあって、ネットで調べれば、少なくとも一方的にセリーヌはジェシーの連絡先は簡単に分かるだろうし。
これ、またこの数年先ってのを作ってほしいです。今度は3年後でもいいかも。

色々書きましたが、この映画、一番の感想はやはり、9年後のジェシーとセリーヌは今こうなんだよ、という姿が見られて私は嬉しかった。あぁまたこのふたりに会えた、と。

惜しむべくは原題をそのままカタカナにしただけの邦題ですかね。原題が、前作と対になっているので、邦題もなんとか前作のと対になってるものを付けて欲しかったですー。ま、前作の原題はそのまま訳すと島崎藤村になっちゃいますからね(汗)。きっと当時どういう題にするか悩んだのでは。
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コメント

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コメントありがとうございます!

TB&コメントありがとうございます~。
やっぱり9年(日本では前作と今作の間がちょうど10年ですが…)は大きいですよね。リアルタイムで見ている方は、誰もが自分の人生と重ねる映画だと思います。
何年も経ってから続編が作られることがこんなに嬉しい映画もないですね。

初めまして!

こんにちは、TBさせていただきます。
私も前作とこの映画をリアルタイムで見ているので、
そして、主役の二人と同世代ということもあって
すごく感慨深いものがありました。
やっぱり自分の人生と重ねて見てしまいますよね。
ひたすら淡々とした会話なのに、台詞のひとつひとつが身にしみました。