ウォリスとエドワード 英国王冠をかけた恋

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W.E. (2011)

この件以来、私の中でジェームズ・ダーシー株が急上昇!ということでチョイスしました。


"W.E."はウォリスとエドワードの頭文字ですが、この映画では、ウォリスとウォリーのふたり、"We"(私たち)をも表わしているのね。今と昔、時を超えて話がリンクしているのは、「ジュリー&ジュリア」(2009)や「めぐり合う時間たち」(2002)と同じような構成。
主人公のウォリーは、なんと母も祖母も、ウォリス・シンプソン夫人の大ファンだったから「ウォリー」と名づけられた女性。しかし結婚生活に愛はなく、自分がかつて勤めていたオークション会社・サザビーズで、エドワード8世と妻ウォリスのウィンザー夫妻が残した遺品が競売にかけられることになり、その品々を見学に行っているうちに…、というお話。

このウォリーの人生や生活を表すかのように、彼女の出てくるシーンは、とにかく黒が多様されてて。服、傘、写真の額縁、と、淡い黒から濃い黒までそりゃあもう色々と。それほどに彼女の人生はくすんでしまっているんでしょうね。そしてまた、愛を取った決断が、人生の苦悩の原因にもなっているウォリスと重なり、ウォリスとウォリーがお互い言葉を交わすシーンは、いかにも映画的表現で、私は好きだった。ウォリスに励まされるようにして前へ、新しい人生へ、と、一歩一歩踏み出すウォリーに、励ましの言葉を送りたくなる。

私はラスト、もしエフゲニーと一緒の人生を選ばなかったとしても、ウォリーは、もう大丈夫だと思う。ウォリスの人生は、1986年にもう終わってしまっているけれど、ウォリーはまだ、これからなのだから。彼女は、今まだ自分の人生を生きているのだから。

これってマドンナの監督作品なのですね!彼女の、強く生きよ、というメッセージが感じられて良かったな。


ウォリーを演じるのはアビー・コーニッシュですが、彼女、こんなにごつかったっけ…?ちょっとびっくりしました。これが初めて見る彼女の出演作品なんだけど、「キャンディ」(2004)の時はもうちょっとすらっとしてなかったっけ?思い違いだったかなー。そうすると「ブライト・スター」(2009)もこんな感じですかね。DVDが手元にあるけど、英語字幕だけだから、まだ見てない。

ウォリス役アンドレア・ライズブロー。初めて知った女優さんですが、なんというか、全体にセクシーさが漂っていて、色っぽいんだよなぁ。首や腕の皺もはっきり見えるのに、それがまた女性らしくて。最近私はそういう所に美しさを感じます。自分も年を取ったからかな。

エドワード8世が退位したのが1936年(そういや「クラアト」の作曲家パートの話も1936年だった)。彼の退位に伴い、弟のヨーク公=ジョージ6世が国王となったのですが。「英国王のスピーチ」はこのジョージ6世のお話。そして彼の娘エリザベスが王位を継ぎ、今のイギリスの女王なんですなー。こう、昔の出来事だったんだね、くらいの認識が、ちゃんと現代にまでつながっていると分かると、途端にぐっと深く理解ができるわぁ。
しかし弟も大変だったね、急に王位の座が回ってきちゃって。それを望んでいたタイプの人間でもなかったみたいだし。

エドワードも、退位後の人生の見通しがちょっと甘かったように思うわ。弟や家族の了承が得られなかったのは辛かっただろうし、退位後は死ぬまでイギリスに戻れなかったっていうのは、失ったものの大きさを如実に語っているように思います。


さて個人的にダーシーさんの出てる中でいちばん好きなシーン。

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煙草を片手に初めてウォリスと踊るシーンなんて、もう最高にセクシー!
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コメント

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おはようございます♪
え~、トムヒ氏、ヒューヒューと並びましたか!!(凄いぞ、トムヒ。若いのにできたお方なのねぇ。ほんまもんの英国紳士ですか?)

トリみどりさんの、「古代ギリシャ語って、生きてるうちに使う機会ってあるの!? 」にバカ受けでしたわ(笑)ないわないわ、絶対ないわ。

ところで、こちらの作品、トリみどりさんが「良かった」って書いてくださって嬉しかったです。

>エフゲニーと一緒の人生を選ばなかったとしても、ウォリーは、もう大丈夫だと思う

ですよね~。私もそう思いました。もう大丈夫、って確信できましたもんね。
あと、アンドレア・ライズブロー!彼女、魅力的ですよねぇ。他にはない色気が漂ってました。それに、声がいいし。彼女も王立演劇学校出身みたいですけど、年も近いウィショーくんと在籍期間かぶってたりするのかな?と思っただけで、まだ調べてないんですけども。

エドワードの見通しの甘さは、ヒストリーチャンネルのドキュメンタリーでも言われていました。戻れると思ってたみたいですね。もっと簡単に。ちょっと軽はずみすぎると捉えられても致し方なし、という。

まぁでも、マドンナの作劇、とても気に入りました♪
ダーシーさんのこのシーン、大好き~(嬉)

元気でたとこで、行ってきまーす。

マドンナの監督作品って、「ワンダーラスト」に続いてこれがまだ2作目なんですね。手腕がすごいと思うんですよ。「ワンダーラスト」も見たくなりました。

日本で着物やちょんまげの時代劇があるように、クラシックな作品、コスチュームプレイがすっごく似合う俳優さんっていますよね。ウォリスを演じたアンドレア・ライズブローもそんな女優のひとりなのかな、と。なんか最近1930~1950年代が舞台の作品をたくさん見ているような気がします。時代背景がね、色々と勉強になります。


イギリス人俳優、ちょっと調べただけでRADA卒、ごろごろいてますねん。トムヒに限らず、彼らのハイスペックぶりに、もういやになるわ…(苦笑)。それだけ3年間、そりゃもうみっちりと演じることの全てをたたきこまれてるんでしょうねー。

ケネス・ブラナーはRADAでの授業中、先生にコテンパンにやられて、泣きながら表通りに飛び出したという逸話も聞いてます。あのケネスが…!どんだけ厳しい授業なんでしょう…(怖)。