ダブリンの時計職人

parked_poster.jpg



Parked (2010)

ホームレスの厳しさをもう少しシビアに描いてくれると良かった。話のムードと主人公フレッド(コルム・ミーニイ)の描き方が優しいまなざしなんだけど、優しすぎるように思えたの。あと、なんとなくぼかした、はっきり描写しない表現方法がちょっと合わなかった。

その分、フレッド同じ駐車場でホームレスしてるカハルの描き方が辛いんだけど素晴らしくてね。私には実質コリン・モーガン主演のような映画でした。2月にコリンが出てる舞台観て、2か月後にその人が出てる映画観られるなんて、すっごく幸せ…♪
でもこの映画、4年も前のものですか。どうして日本はこんなに世界から取り残された公開時期なの?公開されるだけマシ、っていうのも、もうあまりにもささやかすぎて、それ喜ぶ前に、もうちょっと配給会社さんには出来ることあるんじゃないかと問いたくなるわよー(泣)。今洋画不振だからね…海外俳優~、英国男子~、とか言ってるのはどうせ一部の人だと思ってるんでしょう~、きーっ。


ちょっと話ずれちゃった。
主人公フレッドがなぜホームレスになってしまったのか、とか、イギリスで色々仕事を転々とした、ということが台詞にちろっと出てくるだけで、彼の過去の具体的な描写はないのね。独身であることも、孤独であることを助長してるとは思う。家がない、仕事がない、ていうのは、それだけで自分自身の価値を自分で貶めてしまうよね。なので、ラスト、彼は失業給付をもらって住む家が出来たのは良かったと思う。
ただ、このお話はそれで終わってしまっているように思えるの。カハルの死で彼が大きく変わったとかいう描写ではなかったからかなぁ…。せっかくあのふたりの交流が素晴らしいものであったのなら、それに伴うフレッドの変化も見たかった。


そのせいか、カハル役コリン・モーガンが素晴らしくて。まだ若いのに(22歳くらい?)、住むところ(実際には父親と折り合いが悪くて家に帰らない)がない、仕事がない、友達がいない、クスリを止められない。でも、どうにかして負のループから抜け出してほしかった。そう願ったけれど、映画は最悪の方向へ。私、見てて、希望を抱いていたんですよ。カハルはきっとフレッドと一緒に立ち直れる道を見つけられるだろうって。でもダメだった。だからカハルの死に、すごくショックを受けました。

笑ったりいたずらっぽい顔つきの時のカハルは、本当にどこにでもいる明るい青年って感じがするのに、クスリと手を切れないダークな面の時のカハルの表情はすごい落差が大きくて、コリン・モーガンがどのシーンも非常に魅力的でした。あと、相当体重絞ってるみたいで、頬のシャープさがすごかった。


parked_Colin-Morgan.jpg

関連記事

コメント

非公開コメント

あ、またコメントが消えてしまった…
(もし二重になってたら申し訳ありません。PC絶不調です)

この映画、まったくノーチェックでした。
舞台で生で見た役者さんが、スクリーンのなかで動いてるのを見られるなんて、なんだか不思議な気持ちがしそうです。(いいないいな)

コリン・モーガン、ぜひ私もみてみたいです。
でも、彼の描写はシビアなんですね…死んじゃうのね…
現実はそうかもしれないけど、やっぱりどこか希望がほしいですよね。それで救われる魂というのは絶対あるんだし…

て、見てないのに浸ってしまいましたが・・・タイトル忘れないようにメモメモ。

最近、世界に比べて日本だけがおっそ~という公開日の映画多いような気が。
洋画離れも加速してるみたいですけど、翻訳本離れも顕著らしいですね。
字幕読むのめんどうとか、そんなことあるわけないじゃーん、て笑ってたけど、案外ほんとだったりして(涙)

昨日、大学の先生が「今の学生は誰もスティーブン・キングを読んだことがないらしい。スターウォーズもブレードランナーも見たことがなければスタンドバイミーも知らず、あまつさえマトリックスも知らないというのだ。別に知らなくても構わないが、文学部がそれじゃ困るんだよ…」みたいなツイートをしてらっしゃって、ほんまに?ほんまに~???って、たまげたんですけど。

>もうちょっと配給会社さんには出来ることあるんじゃないかと問いたくなるわよー(泣)

ほんとだほんとだ!!ちょっと色々とヤバイ気がするぞ!!!

私はTVを全く見ないので、日本でどのように洋画が宣伝されているのか、または、海外の俳優をどのように紹介されているのか全然知らないのですが、ロクな取り上げられ方をされてないという話も聞きますので、比較はしない、というか出来ない、というかしたくもない、というか。

なんか海外俳優(とか英国男子とかね)~って言ってるの、もう今じゃすごく特殊な人たちだけなんじゃないの?とさえ思ってます。

「ホビット」2作目なんて、全世界ほぼ同時に公開!てのが売りだったのに、日本は公開日が当初予定されてたのより延期になったくらいですからね…。

お隣韓国、中国の方が、洋画のプロモーションや、出演俳優の訪問がずっと盛んで、日本、負けてます。もう、ほんとに悔しくて!!

書店に勤めてた時に本当に驚きとともに感じたのは、TVで紹介された本はものすごく売れるんです。新聞の書評や雑誌の紹介のウン十倍もの売れ行きなんです。そしてその影響力が大きいTVで、海外の本ってどれくらい紹介されてるんだろう?もちろん日本の本も素敵なのたくさんあるんだけれど、スティーヴン・キングも読まれてないなら、エミリー・ブロンテとか無理だろうなぁ…。

思春期に必ず通る道だと思うのにな、古典的名作や有名な映画を読む/観るって。あと、無理してでも難しめの内容の本を手に取って読んでかっこいい振りをするとか、今の子はないの!?あ、スマートフォンに夢中なのか…?


なんだか長くなってしまいました。

「ダブリン~」は、コリン・モーガン推しでお願いします!私、真面目に「魔術師マーリン」見てます。ちょっとティーン向けな内容ですけどね。