きっかけは些細 (運命の女)

Unfaithful (2002)

監督エイドリアン・ラインの映像と音楽が美しいオープニング。でもSatCとは全く違う、ここは本当にNY?と思う暗い街、強い風が、見るものを不安にさせる始まりだと感じました。コンスタンスの些細なきっかけでスタートしてしまったポールとの関係が、彼女の夫・エドワードによるポールの殺人にまで発展。でもその殺人さえ、まさかそんなことをしてしまうなんて…と本人も見る側も愕然とする、突然の出来事。どれもドラマチックに始まったり、劇的に起こる事件ではないところが、かえってものすごくリアリティのあるものに、つまりは自分の身にも起こりうるかもしれない、という気持ちにさせて、そんじょそこらのホラーよかよっぽど怖い映画でした。

いちばん印象に残ったのは、ポールの殺害の道具になってしまったスノードームの土台を偶然開けたコンスタンスが、中に入っていた紙…「結婚25周年まで開けないで」という文が書いてあるのを、側で夫がピアノを息子に教えながら妻のその様子を見ているにもかかわらず、中を開けたのは、もう幸せな25年目を迎えることができないと感じていたからではないでしょうか。平凡な、でも愛のある結婚生活を送りたいと願っていた夫が中に仕込んだ、まだ幼い息子との家族3人の写真が、もう絶対に手に入らないものだと、失ったものがどれほど大きかったのかとコニーが初めて理解するシーン。ここは本当に素晴らしかった。

また、エドは、罪を隠し通せても、夫婦関係は二度と以前のように戻らないと本能で知っているから、ポールを殺したことを悔やんでというより、自らの結婚生活にけじめをつけるために自首を選んだとも感じました。

この映画の素晴らしさは私にはリチャード・ギアでした。ごく普通の、でも妻をこよなく愛す普通の夫が、まさかそんなことあるわけない、という気持ちを不倫相手ポールの自宅で表現するシーンに鳥肌でした。今までの彼の映画でこの演技が一番良かったです。

ダイアン・レインは中年にさしかかった平凡な主婦といった役どころがうまいですね。彼女の不倫モノは他に「オーバー・ザ・ムーン」でも見てますし(「オーバー〜」はこの映画に比べると、似たような話なのにほんとに陳腐なつまんない内容でしたが)。

色々書きましたが、いちばん思ったのは、不倫や浮気は絶対にやめとこうてことでした…。こんな映画見たら全然しようと思えません…。
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コメント

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TBさせていただきましたm(_ _)m

この映画を観て 同じく「絶対に浮気はやめとこう」と思いました(^ー^* )フフ♪
不倫ってやっぱり代償が大きいですよね(^^;;)
不倫をされた旦那様はあんな風になっちゃうわけね・・とか
ダイアン・レインの電車の中でのシーンに興奮(?)したり、とか(^^ゞ
いろんな意味でかなり楽しませてもらった映画でした♪