火星ひとりぼっち (オデッセイ)

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The Martian (2015)


これぞ映画!という作品でした!!緩急あって、はらはらどきどき、最後は無事にハッピーエンドで終わるストーリーは、王道であり、まさにエンターテイメント。アメリカのエンタメの底力を見た。
見終わった後は、幸せな気持ちで映画館を出たい。最近とみにそう思う私は、今回大満足で帰途に着きました。

火星にひとりぼっち。次の助けが来るまでの数年間を、生き抜かければいけないマーク・ワトニーの前向きな姿勢。見てて微笑ましい、だなんて、簡単に言える状況ではないのは十分すぎるほど伝わってくる。それでも彼のポジティブさやユーモアにあふれた姿は見ててこちらもなぜか不思議と楽しい気分になってきて。

仲間が残した私物。あれを見て、なんで自分だけ取り残されてしまったんだ!って、思うはず。でも、彼はそうじゃない。そっちには行かない。船長の残した70年代ディスコミュージックをBGMに、知恵を絞り、気持ちを強く持ち、時に口汚くののしるも、万が一のことも含めてすべてを記録しておき。「生き抜く」ことと、もしもの場合があった時の「死」が、決して暗くはなく表裏一体で進んでいく展開。

そして、ヘルメス内の仲間の乗務員が助けに再び火星まで近づいてくるのがクライマックス。自動制御は出来ない、ワトニーの乗った小さなMAV。それまではずっと火星での白とオレンジの宇宙服だったのが、ここからは真っ白な宇宙服に身を包んでいく展開に、あぁこれはもし助からなかったらこのまま彼はこれが死装束だな、と思うとこの時点で泣けるし、そのワトニーを乗せたロケットが火星から発射されるシーンは、もう涙が止まらなかった。

ヘルメスとMAVが予定より遠く離れてしまった距離を解決するためだけでなく、最後の最後は自分の責任を果たすべく、ワトニーをキャッチするため自ら宇宙空間に出てきた船長のルイス。ワトニーとルイスの2人を絡んだ命綱が囲む姿は、もう何と表現して良いのか分からない。ただただ、美しさと希望と安堵感が溢れるシーンでした。

あぁ、なんだか本当にマーク・ワトニーと一緒に長い時を過ごしてきたような、感無量の気持ちでいっぱい。

音楽が秀逸なのはもちろん、デヴィッド・ボウイの"Starman"が流れるだなんて。宇宙に還って行ったボウイの最後の置き土産に思えてなりません。
エンドロールにはGloria Gaynorの"I Will Survive"だし。うまい選曲だなーって感心。


そしてそして、マット・デイモン。私は彼のことが本当に好きで、このブログでもいちばんたくさん彼の映画のことを書いて書いて書きまくって来たけれど。今回のマットは今までとはまた違う魅力があった。決して若くない年齢だけど、というか、年齢的にはこれから私の好みなんですが、次々に新しい役に挑戦していく彼の姿勢、そして決して諦めないワトニー役に、こんなにぴったりの役者がほかにいる?

そして今回、珍しく脱ぎまくってるマットなんですが。冒頭、お腹に刺さった金属棒を抜くシーンでは、まだがっちり体型だったワトニーが、1年半過ごしてきたハブを出る前、シャワーを浴びたワトニーの全裸の後姿が、食べるものが少なくなってきたからという理由で冒頭に比べると痩せてるんだけど、この姿が本当に、生き抜いたワトニーを表す美しさと、俳優マット・デイモンとしてのセクシーさが同時に映しとられてて、見事でした。少し白いものが混じり始めた髪さえも、もう最高に素敵な45歳だよ!と大声で叫びたい!!





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コメント

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No title

トリみどりさ~ん、良かったですこの映画観に行けて~~~。寒さも吹っ飛んだよ~。

ほんとおっしゃる通り、アメリカの底力を見た感じ!!やるねぇ。
感想、いちいち、うんうん!!そうそう!!!一緒~~~♪って頷いちゃったです(嬉)
ワトニー、マットでほんと良かった。どんぴしゃでした。惚れ直したよ!!(ご機嫌のまま2月を乗り切りそうです)

マット~!

作るからには徹底的にこだわってこだわってもちろんお金も桁違いな額が使われてるんだけれど、それでもこんな素晴らしい作品を造り上げるアメリカエンタメの力って、すごいと思うのです。

でも、どんな内容でも、話を動かすのは人の力だと思うので。この映画に俳優マット・デイモンの力がぴったりでした。

私も今月はずっと脳内火星のまま過ごしていたいです!

武田さんと共に、いい映画を観て素敵な感想を書けることに、とても幸せを感じています。ありがとう。


スターマン

トリみどりさん、こんにちは。コメント&TBありがとうございました。
この映画、ほ~んとよかったよね、ポジティブなエネルギーに溢れてて!
Twitterでもいろいろ感想流れてくるけど、
「マット・デイモンは自分の名前の中にイモが含まれることを知っているのだろうか」
ってのがあって笑った笑った。
多分文系男子の方が「俺は絶対、生き残れない」とかね。
『ジェイソン・ボーン』も楽しみですね♪

Starman!

今晩は!私もtwitterでこの映画の感想けっこう目にしてます。登場人物皆がプロフェッショナル、ワトニーのポジティブさ、が見た人の心に響いているようで、私もまったく同感です。

宇宙でレトロミュージックを聞きながらサバイバルって、新しいジャンルですよね。映画の表現って無限だな、と、嬉しくなりました。

ボーンのマットもかなり体絞ってて素敵ですよ~。

まさにアメリカ映画!

トリみどりさん、こんばんは~
「ゼロ・グラビティ」のコメント欄でトリみどりさんがこちらの作品を挙げてらっしゃったので、レンタルしましたー!

トリみどりさんのレビューは、アップされた時には読まないこともある(あえて情報を入れない場合です)のですが、こうして鑑賞後に読ませていただくのも大きな楽しみのひとつなのです♪

この映画、しっかり楽しませていただきました!
ハッピーエンドなのがとってもいいですね。でも安直じゃないし。
ちりばめられたユーモアのおかげで後味はいいし、脇役までしっかり存在感があって、そして何よりマット・デイモンがピッタリでした~
ワトニーさんの魅力全開でしたねえ。
ぎらぎらしたサバイバル感やダークな悲壮感ではなく、どこか飄々と(と私は感じた)したポジティブ感なのがツボでした。

トリみどりさんも書いてらっしゃるボウイの「スターマン」。
これが流れてきた時は本当にビックリし、また、ちょっとウルウルきちゃった・・・
この曲を使ってくれてありがとうと思いました。
実は大昔コンサートに行ったこともあったりするライトなファンなんです。

ここのところ立て続けにSF映画を観ましたが、こちらは「ゼロ・グラビティ」の後に見るのもオツなものでした(笑)

こんばんは!

わーい、コメントありがとうございます。
わ、お薦めした映画を見てくださっただけでも嬉しいのに、それを気に入っていただけるなんて感激です。握手しましょう。

それにしてもこのレビュー、私、マットのことしか書いてないですね。読み返すとちょっと恥ずかしいですね……。
この映画はマーク・ワトニーの人柄とポジティブさが要だと思いました。原作はもっと面白いよと聞いて気になってはいるんですが、なかなか手が出なくて。
そしてそして、音楽の使い方は本当に秀逸でした。特に公開日のほんの数日前にボウイが亡くなったこともあり、私は彼のファンではないのですが、Starmanが流れた時にはあまりに見事すぎるタイミングに「今ここで彼の曲!?」とめちゃくちゃ心揺さぶられて号泣してしまいました。
ちびくまさんはまさしくボウイの世代ですよね。ライヴに行かれたことがあるなんてすごい!!

あとレビューでは一言も触れなかったけど、この映画のショーン・ビーン、すごくよかったです。死ななかったし(←ひどい)。

インターステラー、ゼロ・グラヴィティ、オデッセイ、と続けてごらんになってきたとのことで、次にお薦めできるのはなんだろう……と考えたのですが、「スペース・カウボーイ」なんかもよいかもしれません。

トミーリーが出てましたよね

トリみどりさん、またまた失礼します。
ショーン・ビーン出てたのですね!
わわわ、わからなかったーー!
さっき確認して『あーあの人だったんだ!』と納得、でした。
ますますシブいおじさまになってますねえ♪

「スペース・カウボーイ」は大昔映画館で観ました。ラストシーンの画面が印象に残ってます。
しかし・・・トリみどりさん、映画の守備範囲が広いですね(@_@)
それに、とてもシブいチョイス!

No title

うふふ、ショーン・ビーン、しぶかったでしょ~! 歳を重ねて益々素敵になるショーン。この先も期待です。

ちびくまさんこそ「スペース・カウボーイ」を映画館でご覧になっているなんて尊敬です。渋いですよ。守備範囲が広いだなんて嬉しいお言葉です。ありがとうございます。

以前は良い意味で手当たり次第に色んな映画を見てたんですが、悲しいかな、だんだん気力がなくなってきて、最近そういう勢いはもうないですね……。海外ドラマに時間を割くようになってしまったのもあり、洋画の鑑賞本数がぐっと減りました。

あと我が家はAmazonプライムを利用してるのですが、「いつでも見られるからいいや」と思うとかえって見なくなっちゃって、それもよくないな~と思ってます。
ブログ自体、最近更新少なくて。もうちょっと頑張りたい次第です。

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