エンジェル・アイズ

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Angerl Eyes (2001)


悲しく辛い映画でした…。

ロングコート姿で、ふらふらとシカゴの街を歩いては見知らぬ他人に親切にしてる男、キャッチ(ジム・カヴィーゼル)。
なぜ彼が本名ではなく「キャッチ」と名乗っていたのか。車社会のアメリカで、車に乗らずに歩いて過ごしてる理由。終盤でその謎が明かされたシーンは、もう胸が締め付けられるほど悲しかった。大型トラックが突っ込んできたとはいえ、前方不注意だった運転手の自分のせいで遭った交通事故で、妻とその日が誕生日だった幼い息子を亡くしてただなんて。小さな子供が犠牲になるお話は本当に辛い。

私は最初、事故のショックか後遺症でキャッチは記憶喪失なのかな?もしくは実はゴーストで、シャロンにだけ見える、とかかな?と思ってましたが、そうじゃなかったんだね。だから、事故当時の記憶を思い出そうとすればいつでも思い出せるけれど、そうしない、出来ない、というのがまたね…。

何もない、暗い部屋でひとりでひっそりと生きるキャッチ。キッチンの引き出しの中には小さな男の子が好む人形のおもちゃ。おそらく息子の形見でしょうね。室内にほんとに何もない様子は、つまり彼の心の空虚を表しているわけで。でもシャロンと出会って、ちょっとずつ家具が増えて、犬が一緒に住むようになって(しかしなぜか和紙でできた照明や障子、床には一部畳が敷かれてて、ジャパニーズな部屋なのであった)。


シャロン(ジェニファー・ロペス)の家族が抱える問題もこれまた身に刺さって辛い。夫に暴力を振るわれてるのに、そのまま死ぬまで添い遂げるつもりの妻。娘のシャロンにはそれが理解できないし、父は息子のことはかわいがってるけれど、「私に娘はいないものと思ってる」。
シャロンは父も母も愛してる、歩み寄りたい、でも父のしている、母への暴力は許せない。なぜ母がそんな父とずっと一緒に生きているのか。私は正しいことをした(DVの父親を警官の自分が逮捕した)のに、認められらなかった、という理不尽な思い。それでもシャロンにも幸せな子供時代はあった。カメラの前で話した10歳の時の楽しい思い出は、おそらくシャロンにとって家族みんなが一緒で幸せでいられた、最後の思い出だったんだろうな。このシーンは涙がこぼれました。
「フェアじゃない」。そう、人生は理不尽だらけ。それでも彼女は自分を曲げることを良しとはしない人間なんだ。でもそれでいいと思う。

両親の仲が悪いと、子どもってすごく不安定になる。そっか、その部分が自分に当てはまるからシャロンの描写は見てて辛かったんだな。


ジェニファー・ロペス、すっごく良かったですよ。警官という職業に付いていて、タフだけどなんとかしてキャッチを助けたい、という思いがそんなに押しつけがましくなくて。キャッチ、もとい、スティーヴのデータを調べてもうだれも住んでいない彼の自宅に入るのは、職権乱用&不法侵入じゃん、と思うものの(笑)、1年前の大型トラックの大事故でシャロンが手を取って励ました被害者はキャッチだった、というのはいい設定だった。

直接話すのは照れるから、と、わざわざ留守番電話にメッセージを吹き込んでやり取りをするキャッチとシャロン。なんだか微笑ましい。やっぱりデートには行ける気分じゃないから、とシャロンが電話したその時間には、車を持たないキャッチはすでに家を出ててすれ違いとか、携帯電話が主流の今ではもうほとんど見られない演出だね。
デートに使うカフェがタリーズなんだよね。2001年の作品なので、シアトル系カフェチェーンが爆発的に人気だった頃かな?

劇中にかかるジャズ、"Nature Boy"が、これでもかというほどトランペットの音色が切なく悲しい曲で。「リプリー」で流れた、"My Funny Valentine"に負けないくらい切なかった。次またこれ聴いたら、私多分泣くわ…。

この曲のシーンがそのままyoutubeにあったので。
Angel Eyes - Nature Boy (Trumpet)

この曲、「ムーラン・ルージュ」や「忘れられない人」でも流れるとのことで。どっちも見てるけど当然覚えてない。


ジム・カヴィーゼルが、また!また!泣いてます!泣いてない映画はないのか!!いつものおっきな瞳からぼろぼろ涙が流れると、もうどんだけきれいなの、と見とれてしまう。この人は悲しみを抱えたり、空虚な心を目で表現するのがものすごくうまくて魅力的なの。目力もすごいし。だから泣かせたくなるのかも。
そしてもちろん、この映画の時の目はきらっきらですよ!!


ということで!スクショを撮りまくりました。

     

【追記】
セルDVDのみ隠しコマンドあり
特典映像 のところで右ボタンを押すと撮影風景が見られる

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