ペイ・フォワード 可能の王国

payitforward_poster.jpg


Pay It Forward (2000)

これ公開時映画館で観ました。恩をその相手に返すのではなくて、次の人に送る。海外のニュースで時々聞くよね。カフェやスタバで前のお客さんが次の人の分を先に払ってあげてて、それが50人とか続くの。
ケヴィン・スペイシーと「シックス・センス」のハーレイ・ジョエル・オスメントが出てたのと、最後はトレバー(オスメント)が死んでしまうのにびっくりした事はよく覚えてるなー。

めちゃめちゃにされた自分の車の代わりに通りすがりの見ず知らずの人から高級車のジャガーを譲られたある記者が「ペイ・フォワード(恩送り)」を逆から追っていちばん最初に始めた人物を探すのと、トレバーの母・アーリーン(ヘレン・ハント)と社会科教師シモネット(ケヴィン・スペイシー)の恋を描くストーリー。
トレバーが考え出した恩送り。まず自分が3人(ホームレスのジェリー、シモネット先生、いじめられっこのアダム)に対してそれを実行するんだけれど、どれもうまく行かなくてダメだと思ってたのだけどでも実はちゃんと次の人に送られてたんですね。
ラストは今見てもやっぱり、トレバーはなんで死んじゃうの?何も殺さなくたってよかったのでは?まだ子供なんだし、と思うんだけどね…。夜の道路に車が連なるシーンは「フィールド・オブ・ドリームス」だなぁと思ったし、ラスベガスで始まった恩送りがL.A.まで届いてムーブメントになってるんですって記者は言うんだけど、人々がどんな風にそれを行ったのか色んな例をたくさん見たかったんだよね。だから数人の恩送りだけ描かれてあっさり終わりだったので、え、これだけ!?って思った。16年ぶりに見てもやっぱり1回目の感想とほぼ同じでした。

2回目に見るとシモネット先生の造形が良い。冒頭、自分のシャツに丁寧にアイロンを掛けるシーンから始まるんだけど、ひとり暮らしで自分で規律のある生活を送っていて(だからシャツもピシッとさせたいんだろうと思われる)、言葉を、「語彙」を大切にしてて。アーリーンに会いに行こうと服を選ぶんだけど、どれもスーツの下に着るきちんとした真面目なシャツしか持ってないんだよね。全身に残るやけどの跡のせいで、自分から積極的にはなれない人生をずっと送って来たんだろうということが分かる。


そいでもってジムが出てるのも当然覚えてないわけで。クレジットがジェームズ・カヴィーゼルだし。映画雑誌の記事に出てくる俳優や作品名は、読めば当時はだいたい一発で記憶できたので(若かったねー私)、多分この作品の時に私は彼のことをジェームズで認識したんだと思う。1回目の「大脱出」の感想の時でさえジェームズって書いてるし、POIを見始めた時もジム・カヴィーゼルって、ジェームズ・カヴィーゼルのことだよね…?て思ってたくらいだし。
さてそんなジムはホームレスのジェリー。家に招いて泊めてくれたトレバーのお皿にシリアルざらざらざー、牛乳どばー、ふたりでそれを無言でむっしゃむっしゃ食べるシーンはそれはそれはとてもファニーでラブリーなシーン。

payitforward-1.jpg
payitforward-2.jpg
payitforward-3.jpg


「ごみ箱の中身を漁るようになって初めて自分がどこまで身を落としたかを知るんだ。そこから這い上がるために差し出されるならそれが子どもの手でも俺はすがりつく」
車の修理工の職を得て住まいも確保できるんだけど、結局ヤク中に舞い戻っちゃって(腕に注射針の跡って、こういう表現最近はもう見ないな~)。ベッドの上でラリって朦朧としてるジェリーの姿が、日が当たってるせいかこれまためっちゃ美しくてどうしてくれようかと。汚れてても目は美しいから困っちゃう。監督のミミ・レダーもコメンタリで「彼はホームレスにしてはハンサムすぎるわね」って。



Do me a favor...save my life.

注)この作品では泣いてません


音楽がトーマス・ニューマン。彼もまた私が好きな音楽家。気付かなかっただけで実はいろんなところでいろんな人にもうすでに出会っていたんだね、キャストもスタッフも。


関連記事

コメント

非公開コメント