LOST シーズン3

Lost Season 3 (2007)

S3は最後の3話が思いっきり面白かったです。そして、チャーリー!!!彼のエピはもう涙なしでは見られなかったよ……。ずるいよね、人生でいちばん素晴らしかった出来事を5つ書き残して遺書代わりにデズモンドに託すなんて。そんなの見せられたら泣くに決まってる。そして「ペニーの船じゃない」と大事なメッセージをマジックで手に書きなぐってデズモンドに伝えて。最後の最後までかっこいいチャーリーでした。
また、ハーリー、サイード、ソーヤーの活躍はしびれるほどかっこよかったね!なのにバーナード、お前はぺらぺら話しちゃってなんてことしてくれるんだ。

以下シーズン全体のとりとめもない感想を。
私は今までわりとロックに肩入れして見てたのですが、彼の人生がすごく悲惨であまりに気の毒で、途中から辛くなっちゃいました。あの父親、ほんとひどいよな。だから自分の母親が自殺したのは彼に騙されたと知ったソーヤーが殺しちゃったのは因果応報だと思ったし、同じ詐欺師であるジャック・フォードがなぜ「ソーヤー」と名乗るようになったのかも同時に明かされて、すさまじい復讐劇が展開されました。
生存者の過去を見ると、皆どこかで誰かと何らかの関係があったようで、それが徐々に徐々に明かされていくのも面白い。
しかしながら、ロックが潜水艇を爆破したのは、この島にいる限り自分は歩けるし、父親に追われることもないからという理由を知った後では彼に同情こそすれども、その潜水艇で島を出るはずだったジュリエットとジャック、特にジュリエットの希望を無残に打ち砕いたも同然で。自分の利己で他人を不幸にする道はなぁ。これはさすがにどうかと思った。
ヘンリー改めベンがロックに話す「魔法の箱」のくだりは、J.J.エイブラムスがTED2007で語った箱の中身の話に通じるものがあると思いました。
S3前半ではロックだけじゃなくて、不妊治療の専門医ジュリエットにもフォーカスが当たりました。彼女の姉が奇跡的に妊娠して生まれた子供の名がジュリエットの男性形である「ジュリアン」には泣けたし、彼女はそもそもベンを信用はしてないんだよね。だから島の仲間を裏切っているように見せかけて助けている部分もあり。このドラマってひとりの人間のいろんな側面を協力や裏切りの形で見せてくれるから、そこが面白くもあるんだけど、それが延々と続くとさすがにちょっと食傷気味でもあるねぇ。
その意味では、すべてを嘘で塗り固めているベンを全然信用できないし、どうにも好きになれない。いずれそれをひっくり返してくれるエピソードが今後出てくるのかな。ベンを演じてる役者を好きで見てるから、今よりもう少しは彼を好きになりたい(笑)。
あと、ベンは明らかにリーダー格の人間ではないと思うの。頭が良くて人をだますことにかけては天才的に頭が回るので、周りの人間は逆らうことはできないから従っているだけかなぁ。実際、ロックがベンたちの中に混じると、彼の押しの強さや説得力のある話に他のメンバーがロックを信用し始めて、それを見たベンがほんの少しうろたえる表情をしたのが印象的で。小柄(と言っても175cmだけどね)でなで肩のベンに比べると体格の良いロックは堂々として見えるってのもあるかもしれない。
あとベンはロックに対して憧れと嫉妬が渦巻いた気持ちを抱いていると思う。たぶん似た者同士……なのかな?ジェイコブに会うためにふたりだけで出かける後ろ姿にそれを感じられて。4年間半身不随で車いすの生活をしていたのに今は歩けるロックと、脊椎の腫瘍を取り除く手術を受けた後、まだ完治はしておらず杖をついて歩くベンの姿が対照的でした。
もしベンたちの中から、もしくは外部から嘘偽りのない本当のリーダーが現れたら、ベンは今の座からあっけなく転落するだろうね。彼は島という閉じられた空間で狭い人間関係の中で頂点に君臨してはいるけれど、裸の王様だと思う。そういう意味ではジャックとベンは対照的なリーダー。
でもジャックだって決してリーダーになりたくてなったわけではない。そのことを誰よりもハーリーは分かってて、ジャック、ケイト、ロック、サイードがいないキャンプ内で次にリーダーになるならお前、とハーリーに言われてソーヤーは「リーダーなんて嫌だ」って答えるんだけど、それに対してハーリーの「ジャックも嫌だったと思うよ」の一言はソーヤーにすごく突き刺さったと思う。私にも。
ジャックだって完璧な人間ではないから、本心とは逆のことを言ったり、自分も弱音を吐きたいけどぐっと我慢して時には無理やり笑顔を作って、時には真摯に多少強引なまでにみんなを引っ張っていく役割を演じざるを得ないシーンがたびたびあるんだけど、でもやっぱりこの集団のメンツを見ればリーダーはジャックなんだよなぁ。
ソーヤーは、ある意味気楽で気ままな一匹狼だから確かにリーダー向きではないんだけど、彼の反骨精神と逞しさは私は好きです。あと口の悪さも(笑)。


で、ベンたちのいる島の生活がよく分かんないんだけど、レントゲンが撮れるほどの設備はあるけど外科手術は出来ない。そもそも外科医がいないかららしい。S3のはじめに出てきたベンたちの村らしき場所はごくごく普通のコミュニティで普通の生活が送れる場所なのに、その隣のオーシャニック航空が墜落した島では生存者たちが原始的な方法でサバイバルというギャップがなんだか不思議で違和感もあり。隣の島でロックが歩けるようになったりサンが妊娠したりと奇跡が起こるなら、ベンも手術を受けるんじゃなくてそっちの島に行けばいいのでは?
それと必要な人物、例えばロックの父親や不妊治療医のジュリエットを外部から連れてこられるだけの資金とか、島の外にいる人間とどうやって連絡をとっているのかとかも謎だし。
そしてベンにアレックスという名の娘がいたのはびっくりだったし、しかもその娘の母親はルソーって、まじかー!最終話で母と娘の感動の初対面というシーンなのに、母親が最初に娘にかけた言葉は父親であるベンを「縛って」ってすごい。

ジャックは外科医だけじゃなくて、脊椎専門の外科医だったんですね。半身不随の怪我を負ったはずのサラが彼の執刀で奇跡的に回復したのならうちの夫も診てくれよ~(受傷したのは20年以上も前ですが(笑))。
それにしてもJ.J.は何がなんでもマイケル・エマソンの脊椎に障害を負わせたいのだろうか。パジャマの袖がちょっと長めで可愛いって思うけど実際その長さで車いすこいだら袖口すぐにめっちゃ汚れるし擦り切れてボロボロになるよ、ってそこまでのディテールは誰も求めてないですね。はい。


村民のひとり、グッドウィンにPOIのネイサンことブレット・カレンが出ててびっくりしました。Ep13にはまだちょっと幼い顔つきのパトリック・J・アダムスが登場。ロドリゴ・サントロも生存者のひとりで出てましたが、彼、こんなに細い顔つきでしたっけ?しばらく分からなかった。

私はいまのところ、ロックがいいなくらいに思うだけで、大勢いるキャラクターの特に誰かにそんなに肩入れしたりお気に入りだったりはしないのですが、なのにどうして面白く見続けていられるのかな、とちょっと考えてみて、それは多分嫌いなキャラがいないからだろうなと思いました。事実、エコーが亡くなったのはとても悲しかったし、チャーリーは言わずもがな。それはストーリーだけでなく、出てくる人物すべてをなるべく平等にきちんと描写しているから気持ちよく視聴出来てるのかなぁと思いました。

そしてそして。
ドラマの核が、他のものたちとジャックたち生存者の駆け引き合戦の様相を呈してきて、シーズン通してそれがずーっと続くのですが、お話の終着点は生存者たちが無事発見・救助されて、全員元の世界に戻ることだよね?と思っていたら、なんと最終話では「その後の世界」がほんの少し描かれたみたいで。
ちょくちょく出てくる、髭を生やしたジャック。彼のシーンは今までと同じように過去のフラッシュバックかと思いきや、なんと島から無事生還して元の生活に戻った「その後」のお話らしい。何度も電話をして連絡を取ろうとしていた相手は元妻のサラではなかったという、ミスリードを誘う演出。夜中にケイトを呼び出したジャックは「島から出るべきじゃなかった」と言い、ケイトは「彼が心配してるから帰らなきゃ」。ケイトの言った「彼」とは?ジャックは最後にケイトに「戻ろう」とまで言っていますが、無事に島を出た後いったい何があったというの~!?

……だめだ、完全に"LOST"に首まで入沼だよ。連休明けたら続いてS4を見ます。


例によって例のごとく、夫はこのドラマも私の後ろで飛び飛びでチラ見してるのですが、そんな彼はマイケル・エマソンを見て、「あー、この人あれでしょ、あれ。『パーソン・オブ・インタレスト』のリース君じゃないほう」


リース君じゃないほう!



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