T2 トレインスポッティング

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T2 Trainspotting (2017)

"T2"という文字を見ると即「ターミネーター2」を思い出す世代でもあるのですが!これは邦題のみに付いてるのかと思ったらちゃんと原題についてました。
私のこの映画への評価は実はそんなに高くなくて、100点中なら75点かなぁ。そのうち25点は前作へのノスタルジーを含むって感じだし。前半はレントンとサイモン(シック・ボーイ)と彼がヴェロニカと一緒にやってる仕事の話がけっこう長く続いて、後半レントン、シック・ボーイ、スパッド、ベグビーの4人全員が再会したあたりから面白くなってそのまま一気にラストへと突っ走っていったのでそのあたりは面白かったしドキドキもしました。でもね、欲を言うならラストはまたUnderworldの"Born Slippy Nuxx"を流してほしかったんだよねー!あの疾走感と未来の見えなさとそれでも少しの希望と若さならではの向こう見ずな態度とスピード感。前作のあの震えるほどに最高なラストシーン、とここまで書いて今やっとわかった。彼らはもうあの時とは同じではなく、40代という年齢になったんだな、と。ベグビーはもうおじいちゃんな年齢だしね。でも、今作でエディンバラの街を歩くスパッドの前を20年前の丸坊主でやせっぽちのレントンが走り抜ける幻のようなシーンにこの曲のイントロがほんの少し流れた時、私は不覚にも泣いてしまった。もう一度大きなスクリーンで彼ら4人と共にまたあの曲を聞きたかったな、とちょっと未練がましく思う。もしほんとに流れたら間違いなく号泣しちゃっただろうけれど。

前作の不況で町全体が沈んで薄暗くてどうしようもない閉塞感が描かれた時とは違って、レントンが降り立ったエジンバラの空港が明るくてきれいなのに驚いてしまった。そりゃそうですよね、20年も経ってるんですもん。でもブレグジットでEU脱退後のスコットランドは今後どうなるのかなとも。独立するのかもしれないしまた不況になるのかなとか、色々考えます。そしてうまくいくかに見えたレントンでさえも、結局は過去から逃げ出せなかったんだ。前作は向き合う相手は「今」だったけど今作は「過去」だよね。でもラストシーンを見ると彼らは一歩進めたと思うよ!
それにしてもレントンはともかく他の3人はあんなに薬を乱用しまくってよく今まで死なずにいたなぁとそっちに感心してしまった。おまけにレントンだけじゃなくベグビーもスパッドも結婚してさらにふたりは子供までいるなんて、おいおいまじかよって思ったけど。

スパッドが書いた物語。ラスト、それを読んだ妻が「タイトルが浮かんだわ」と言うのだけど、そのタイトルが"Trainspotting"なんじゃないかなと思う。彼ら4人に起こった出来事を20年後にスパッドが書き起こした視点で客観的に浮かび上がらせてこの映画はとうとう完結したのかな、と。きっちり〆てくれたなとも思いました。
いやいやしかし場面をさらっていったのは意外にもスパッドだったね!彼のきったない文字で書かれた小説や他人のサインを一目見れば同じように書ける才能を活かしてお金を送金とか。「手書き」っていうのもアナログな私の心をくすぐってくれました。レントンを殺そうとしたベグビーを便器でぶん殴って助けたのもスパッドだったし、まさかの大活躍ですよ。
そしてシック・ボーイってサイモンっていう本名だったんだね!?前作で出てきたっけ?もしかしたら21年ぶりに知ったのかも。演じるジョニー・リー・ミラーはこの映画の役柄が印象強いので、ドラマ「エレメンタリー」もS1見ましたが、やっぱり彼はシャーロックじゃなくて私の中では永遠にシック・ボーイ。


ところで今の10代後半~20代の若い世代の人たちが1作目と2作目を見たらどんな感想になるのかなぁ。意味わかんない、とか言われちゃうかしら。なにせ今じゃクスリの摂取はスプーンに盛った粉状のものをライターで炙って液状にしてから注射器(もちろん針は仲間で使いまわしがお約束)で吸い上げて、腕をベルトで縛り上げて肘の内側をバシバシ叩いて浮き出た静脈にぶっすり刺すんじゃなくて、カラフルな錠剤を経口摂取だもんなぁ。ヤバいクスリもずいぶんとお洒落になったもんだ、と思うほどに私が歳をとったんですね。

映画館でいただいたポストカード。前作のも買って揃えたくなりました。




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